長篠城は豊川、宇連川の合流地点にある城であり、さらに徳川の改修により、四つの曲輪と、
外堀、中堀、内堀の三重の堀をそなえ、開けている側も、内堀から主郭まで95メートルほど間を空けた、
なだらかなスロープになっており、侵入者を容易に発見、狙撃できる構造だった。

これは優勢な敵の進入速度を低下させ、要害の側に火力の援護がある限り、容易に
攻略を許さない築城となっている。

少なくとも、「いつでも落とせた」なんて城ではないことは確かだ。