
新型コロナウイルスワクチン接種の予約に際し、熊本県内の各自治体はコールセンターに電話が殺到することを避けるため、
インターネットでの予約も呼びかけている。ただ、現在予約を受け付けている高齢者の多くは“ネット弱者”。
ネット予約を支援する自治体も出てきたが対応には限界があり、予約を巡る混乱が続いている。
「パスワードは私が書いておきますので、大切に保管しておいてくださいね」
12日午前9時すぎ、一般高齢者の予約受け付けを始めた山鹿市の健康福祉センター。
職員が訪れた人の接種券番号などを予約専用サイトに入力し、手続きを進めていた。
同市はネットに不慣れな高齢者のニーズを想定し、予約を代行する窓口を市有施設6カ所に設置、職員計60人を配置した。
来庁者が殺到しないよう事前告知はしなかったが、
笠野明さん(75)は「高齢者にはパスワードなんて難しい。
対面で手続きできてよかった」とほっとした様子だった。
今月から本格化したワクチン接種の予約を巡っては、各自治体でコールセンターがつながりにくい状態となり、
高齢者からの不満が噴出。自治体はネット予約への誘導を図るが、ホームページが分かりにくかったり、
「そもそもホームページが何なのか分からない」といった声も寄せられるなど、ネット弱者への対応が課題となっている。
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