従来のリスク評価は、非常に短期間でのリスクのみを基準に考えているが、
これは根本的に間違っている。

たとえばある社会を構成する一人の人間の、一年間のリスクを考えたとき
毎年確実に1%の人を殺す架空の交通システム(あるいは食品・医薬品など)と、
一年あたり1%の確率で全ての人間を殺す架空の発電システムによるリスクは全く同じになる。
しかし、前者の場合、500年後にほぼ確実にその社会は存続しているが、
後者の場合、500年後ほぼ確実に全ての人間がいなくなっている。
つまり、500年単位、社会の単位でみれば前者のリスクはゼロ、
後者のリスクはほぼ100%。
(正確な数値は100年→64%、300年→95%、
500年→99.3%、1000年→99.996%

これはあくまでモデルケースであるが、
とにかくこのことは、あるタイムスパン・規模でのリスク評価が
他のタイムスパン・規模でのリスク評価と根本的に意味が違うということを意味している。

最近、航空機テロ・ミサイルによる原発の被害の危険性が指摘されているが、
原子力の専門化も、こうした危険がある地域の人間を全て殺す可能性があり、
そのリスクは評価不能であることを認めている。
このことから、長いスパンでみれば、
原子力が食品や交通事故などとは比べものにならないほど
大きなリスクであるのは明らか。
こうした時間のスパンの議論をあいまいにすることで
あたかも原子力は科学的に安全であるかのように言われている。

この議論を考えるのに原子力の知識も専門的な統計学も必要なく、
必要なのは高校レベルの数学だけ。
気が狂った専門家が、市民を愚弄している(以下のURL参照)

http://science.2ch.net/test/read.cgi/atom/1022303276/l50