「現在、本艦の全ミサイルの照準は東京首都圏に設定されている。海上自衛隊護衛艦<いそかぜ>。その弾頭、通常に非ず。」
福井晴敏著 講談社 2300円 発売日:99.8.27

江戸川乱歩賞「Telve Y.O」の続編であり、麻生幾の「宣戦布告」以来の軍事シミュレーション小説の傑作。
特に護衛艦内における幹・曹・士の人間関係描写は上記麻生幾の「兵士に聞け」をベースにしているものの、秀逸。
また、護衛艦の構造、運用についてもよく取材していると思う。
前作の後半は「ランボー」調に舞い上がっていた為不満があったが、今回は地に足をつけて描いてる。

海自関係者に読後感想を聞きたい。(と、言いながらまだ読了していない私)