長い時間をかけて恒星船が完成した頃のこと。
地球から入植したそれぞれの国の国民は、恒星船の球殻の内面に小さな国をそれぞれに建国し、
長い長い航行の間を生き抜く為にそれぞれの国に割り当てられた生業にたずさわることとなった。
計画の中枢をなした東洋の某国は、その「星」の中心に位置するエネルギープラント
「お日さまの国」を担当することになった。
その国が参加することには首を突っ込んで引っかき回さずにはいられない某K国は、
星内部の気象と温度管理を任されることとなった。
本来はエネルギープラントたる「お日さまの国」の管掌であったのだが、
「ヤダヤダヤダ、もっと重要な仕事をしたいニダ」
という主張に根負けして、わざわざ照明機能と加熱機能を分離させ、温度管理の為の疑似火山まで
建造してそれを任せることにしたのだ。
(一国の火山に頼るより、空中にあるお日さまの国からの方が気象管理はやりやすかったのだが、
長い航行の期間ずっと謝罪と賠償を要求され続けるよりはその方が遥かにましだった)
現在では両国は良好な関係を保っており、母星においていがみ合っていた
(正確にはK国が一方的に某国を敵視していた)事は忘れ去られているが、
K国の末裔である「メラメラの国」では現在でも赤くて辛い食物が好んで食され、
激しやすく思い込みが激しい性格の住人が多いようだ。

また現在の王女の名に「リ」という頭文字が使われているのが、古い時代の王家の名字にちなむもの
だという説もあるが、その真偽は不明である。

この「昔話」は実在の国などにはいっさい関係ありませんが、リオーネ好きの人には謝る。すまん。