これだけは抑えておきたい!古典SFスレッド
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0001名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0261名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/13(水) 22:09:00>『天使と宇宙船』
収録作の、「死刑宣告」は最高!
オレもあんなふうになりたいなあ。
0262名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 09:54:31そりゃ、オトコはたいがい皆そう思うわけで……御意!
0263名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 13:02:55「困ったな、この人・・・どう対応していいのやら・・・」
と思うわけで・・・←それはあなただけです_| ̄|○
0264名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 22:07:13確かゼラズニイの小説で、サンリオから出ていたヤツ。
乗り物に乗ると時間移動ができるヤシラの話だった。
最後の方で、重要人物の一人が考古学者だと判明。
メソポタミア文明が研究テーマなんだが、過去にさかのぼって
自分で土器を埋めておいて、現代に戻ってそれを掘り返して
論文にしているってエピソードがあった。
「文字通り、歴史を創っている訳だ」と、なぜか得意そうだった
ような記憶がする。
こーいうの読むと、やっぱ時間旅行って無理だよと思う。w
0265名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 22:24:17大体好きなんだけど「処女惑星」を読んだときには
こいつは頭に何かが湧いていると思った。
0266名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 23:22:03ブラッドベリ、ティプトリーあたりが読みやすく好きだ。
お勧めはないですか。
0267名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 23:31:36読みやすいし、面白いし、ちゃんとSF。
0268名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/14(木) 23:51:19イタロ・カルヴィーノをお勧めしたい。
ハヤカワとちくまから文庫で色々出ています。
0269名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/15(金) 00:12:14タイムパトロールものだと「TERRAの工作員」シリーズなんてのもありますよね。
これなんか再刊してもいいんじゃないかと思うんですけどねえ。
0270名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/15(金) 03:30:18ざっと見たけど名前挙がってないね。
できれば私的に新訳しなおしてほしいNo1なんだけど。
0271名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/15(金) 17:56:00初めにこいつを読んで「うおぅっこいつは凄ぇぜ!」と感動し、
その他の作品も読みまくった。
その他が皆・・・な出来だったのでダメージひとしお。orz
いや、面白くないことはないんですよ。
そこそこの出来ではある。
でも手放しで面白いと言えるかといえば、頭傾げちゃうわけで。
初っ端にその作家のどの作品を読むかも、重要なんだよなぁ。
ギャンブルみたいなもんだけど。
0272名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/15(金) 20:24:01『ロードマークス』な
そいつは考古学者じゃなくて、本当にウルのメソポタミア人
なのよ。 で、主人公達にこれはズルじゃないって言い訳してた。
ついでに乗り物は徒歩以外なんでも可。(徒歩は危険かつ遅すぎ)
時間旅行は〈道〉に入る能力を持ったもの(別にコンピュータでも
可)だけがok。一度入ればどうゆうわけだか、その能力持ちにな
れる。乗り物については遠い過去OR未来に行きたい時ほど、速い奴
が必要。
ちょっとカッコイイので私の愛読書。
0273名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/16(土) 10:59:10「冷たい方程式」が挙がってないのは、1950年代作品ではあるが
「古典」というより「定番」という認識のせいかと。
かのシオドア・スタージョンをして、「このような作品を書くことが
私の一つのの目標になった」と言わしめた傑作。
間違いなく “これだけはおさえておきたい!” の代表格ですね。
0274名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/16(土) 21:38:49名前ではないかもしれない。しかし、ただ一つ(中略)この「冷たい方程式」
だけは、記念碑として残しておきたい気がする。」
シオドア・スタージョン (伊藤典夫訳)
0275名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/16(土) 22:52:400276名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 11:35:21“密航者”は皆、逃亡中の犯罪者という説明があったと思う。
“少女”はまじめで勤勉で愛くるしい十代の女子学生だった・・・
「冷たい方程式」の登場人物に悪い人はいないんだよなあ。
それなのに・・・・・・ああ・・・・・・(泣
0277名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 11:58:510278名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 14:00:11まじめで勤勉な、脂ぎった禿げ親父の話だったら>>274のような評価を
得られたとは思えない。
>「冷たい方程式」の登場人物に悪い人はいないんだよなあ。
という点がまったく同じだったとしても。
女性読者はどう思っているのだろう?
0279名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 14:10:56若くて美人は基本的に得をする
「たったひとつの冴えたやり方」も同じだと思う
共感? は、若くもないし美人でもないから無い。
さっさと、宇宙へ放り出せよな。
0280名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 14:25:28ヽ(`Д´)ノ 禿でなぜ悪い!
0281名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 14:35:53たしかに、読んだ当時ちょっと考えたわ。実際若い女性だったわけだが。
その点で比較するなら、アシモフの短編、
さえない中年オジサンが地球に帰りたい
一念で活躍しちゃう話のほうが私はずっと好き。
>>279
現実問題として、欲情されるっていうのはリスクも高まるものだから
一概に言えないよ。 でも読者集客するにはなにより若い美人かもね。
0282名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 17:48:23別に居なくてもいい存在なのだなと思った
0283名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 17:50:23そういうことなのかと膝を打った日曜日の午後。
0284名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 17:59:06手塚の初期SF長編三部作なんかは、その後の(漫画)作家あたりに
与えた影響を考えると必読に値すると思うのだが
藤子や石森など直系の作風だったし
0285名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/17(日) 20:21:07orz
0286名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/19(火) 11:19:10方程式論争って奴ですな。
非現実的性差別的って点を含めて論議をかもしたそうな。
0287天文学者
2005/04/24(日) 13:14:57中年に手が届こうかという冴えない貧乏船長の主人公が、年端も行かない少女たちと
知り合ってゴイスーな超能力に目覚め、気がつけば銀河宇宙を救うという、とんでも
シンデレラボーイな痛快スペースオペラ(笑)。
うむ、この一文でこの作品すべてを表してしまったような気がする。
少女萌え属性を有する方には、ある意味堪らない作品ではないか。
とはいえ、どちらかと言えばそういう偏った属性のない、普通のSFファンにこそ
読んでほしい一品だと思う。
飛び切り善人な主人公と、その保護者になることを宣言した十歳の少女。
この世に怖いものなし、でも時々は天然でトホホ。
そんな凸凹コンビの活躍を流れのままに楽しむのがベストな読み方であろう。
ある意味かなりヘビーな状況に追い込まれてしまうのだが、主人公の思いは暖かく、
作者の視点も優しい。世知辛い世の中に疲れた、そんな時の一冊にどうぞ。
シュミッツの他作品としては、『悪鬼の種族』『テルジーの冒険』なども痛快な冒険
SFとしてお勧めだ。寡作なのが本当に残念な作家である。
0288名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/24(日) 17:49:24『惑星カレスの魔女』
表紙の絵を描いてるのが宮崎駿サンだったというだけで、
粗筋も何も調べずに購入した私は、負け組みでせうか?
いや実は面白かったんで、後悔はしていないんですがw
0289名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/24(日) 17:53:150290名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/24(日) 21:11:14ガキの描き方が非常にリアルだしな>惑星カレスの魔女
0291名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/27(水) 20:12:27初刊行は新潮文庫だったけど、数年前に創元から再刊されたよね。
その時もカバーは宮崎さんの絵をそのまま使ってた。
なぜかすごくホッとした自分がいたw
0292名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/27(水) 20:31:57宮崎駿が表紙描いたわりに売れなかったらしいな。>「惑星カレスの魔女」
0293名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/27(水) 22:26:160294名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/28(木) 20:23:07姉妹篇ということで、先月に刊行された「反対進化」(創元SF文庫)も
ついでに読もう。どちらも中村融(編訳)です。
0295名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/29(金) 04:18:37感動した。ものすごい世界観とアイデアを巧みに描いてるね。
ワクワクドキドキと、発見と、「社会」みたいなのの切羽詰った感じが凄かった。
読んでよかった。
終わりの二章ぐらいは、なんか拍子抜けというか、「ああ、そうだったんだ」って感じだけど。
0296名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/29(金) 19:12:02D・R・クーンツ「ウォッチャーズ」は読んでます?
やはり知性化された犬の話だけど、彼のおかげで結ばれた主人公カップルが、
「自分たちの子供も同然だ」と必死に守るのがほっとする。
0297名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/29(金) 20:46:35歌う船読んだ。凄い面白かった。
願望が詰まってる、女版「夏への扉」かも。
0298天文学者
2005/04/29(金) 22:32:01物語の前半では、辺境惑星に流れてきた老人と、その星の土着生物であるファジー族
(毛むくじゃらのピカチュウみたいな生き物)との交流が描かれる。
なかなか微笑ましいファーストコンタクトぶりで、心温まる雰囲気だ。
しかし、後半は一転してそのファジーたちの知性を問う裁判劇となる。
ヴェルコールの『人獣裁判』と比較されることが多いようだが、あちらはどちらかと
言えば(人間から見て)醜い生物の知性の有無を裁判で争ったのに比べ、ファジーは
実に可愛らしい外見なのだ。もう裁判やる前から勝負は着いている。
ちょっと卑怯というか、魚の小骨が引っかかるような思いがしてならない。
ファジーが醜い動物だったならば、果たして人類は裁判までして彼らのために争った
だろうか。話題にもせず、彼らが滅びるに任せたのではないか・・・うーむ。
そう考え出すと、裁判の描写も、途中から弱い者苛めのような印象まで受ける。
ただ、ファジーたちが純粋で可愛いのは間違いない。
前半のコンタクト部分はそれだけでも楽しめるし、可愛いキャラが好きな人ならば、
読んでおいて損はないだろう。
作者を変えてシリーズ化されたが、どうやら単なるキャラ萌え小説と化したらしい。
海の向こうも、嗜好に関しては日本とそう変わりはないということか。
翻訳はされていないが、何となく、読んでみたいようなみたくないような・・・。
0299天文学者
2005/04/29(金) 22:57:19・・・うぃ、私も宮崎さんの表紙に引かれて買ったクチデス、あぅ。
買ってあまりの面白さに、慌ててシュミッツの他作品を買い集めました。
(といっても二冊しかありませんが ^^;)
私の判断は間違っていなかったデス! 宮崎さんに感謝!!
>>295
『逆転世界』 アゴが落ちますよね? 正にとんでもねー作品(笑)。
>>296
『ウォッチャーズ』、読んでいますよ。犬好きなら読まないと(笑)。
でも、この小説で一番印象深かったのは、犬のアインシュタインではなく、
敵方のモンスター<アウトサイダー>だったりします。
生物兵器としてデザインされた醜い身体で、哀れなことにその醜さを自覚
できる知性を与えられている――こんなヒドイ話はない。
最後、倒されるとわかっていても、主人公が来るのを待つアウトサイダー。
『こいつはこんなにも他人とコミュニケーションが取りたかったのだ』
そして、あんなに憎んだ犬も殺せなかったアウトサイダーの最後の言葉・・・
ダメだ、犬好きに限らず、動物好きにはツライ作品だと思います。
やっぱクーンツは上手いわぁ。
0300名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/29(金) 23:14:200301天文学者
2005/04/29(金) 23:21:03>>297
そうですね、願望成就小説という面では、『歌う船』と『夏への扉』の二作品は
似ているかもしれません。ハーレクインSFの世界へようこそ!(笑)
0302名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/30(土) 08:24:500303名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/30(土) 10:33:31たまたま見てて、腰抜かしたよ…。
他にも「こち亀」の全巻読破だのガンプラ三昧だの、
中途半端のヲタなネタが。
しかし「300巻を超えて未完の長編小説」つーてもなあ。
本国では2000巻(3000いったんだっけ?)超えてる、と
いう説明はなかったな>
0304名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/30(土) 10:58:42つーかアンチテーゼかもしれないねそれぞれ
0305天文学者
2005/04/30(土) 21:03:39ブラッドベリは天性の詩人である。
『ロケットの夏』の情熱と感じられる期待感。
『第二のアッシャー邸』の残酷さと怒りと無邪気。
『火星の人』の哀しみと慈しみ。
『長の年月』の優しさと狂気。
『優しく雨ぞ降りしきる』の寂寥感、報われることのない奉仕。
『百万年ピクニック』の過去への、そして未来への思い。
希望と諦観、喜びと哀しみ、苦痛と癒し。そのすべてが『火星年代記』にはある。
学生時代に読んだ時、言葉では言い表せない感動を覚えた。
少し疲れた社会人になった今読み返してみると、今度は別の感動を覚えた。
読むたび涙が出そうになる。そして気がつくと私は癒されている。
何度でも言う。ブラッドベリは天性の詩人である。
そしてこれはブラッドベリの、そしてSF史上に燦然と輝く傑作である。
読んでいない人は、人生で損をしているとまで思う。
・・・すいません。私の中で特別過ぎて、まともに紹介文が書けません。
他人からすれば何してんの?等々思われるかもしれませんが、こういう作品に
出会えた自分は、素直に幸せだと思うのです。
0306名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/30(土) 21:07:170307名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/30(土) 21:07:48実際、邦訳されてる中であれほど中西部の雰囲気を感じさせる作家はいるだろうか。
0308名無しは無慈悲な夜の女王
2005/04/30(土) 21:15:17『昆虫銃』 がほしい!
0309名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/01(日) 23:52:31読書力 / 斎藤孝/著
http://books.yahoo.co.jp/bin/detail?id=31026991
理想の国語教科書 / 斎藤孝/著
http://books.yahoo.co.jp/bin/detail?id=30971578
を読んで読書の意義とスタイルを学んだあとで
必読書150を読めば、まず間違い無い。
必読書150のリストは↓のアドレス参照。
『必読書150』は必読書か?
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/1090570166/l50
0310名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/05(木) 06:47:490311天文学者
2005/05/07(土) 23:34:50いずことも知れぬ宇宙の深淵よりやって来る、恐るべき戦闘機械『狂戦士』。
いつ、どこで、誰が創造したのかまったく不明。
その存在目的はただ一つ・・・生あるものすべての殺戮と消去!
謂わば自意識を持ったデススターみたいなモンがターミネーターみたいなモンを満載
して、この人類銀河にわしわしと攻め込んでくるのだ。
正に人が創作したSF史上“最悪にして究極の”敵役である。
この設定思いついた時点で、セイバーヘーゲンは勝ったも同然!
彼にはこのシリーズしか著名な作品はないかもしれないが、このシリーズとその設定
だけで、歴史に名を残すことは間違いない。
本作にはこのバックボーンに、タイムスリップの要素まで加えられている。
神話時代の荒野で激突する、人型決戦兵器と蜘蛛型バーサーカー。
英雄時代の大海原に暗躍する、骸骨型バーサーカーと大海竜要塞。
そして中世の老科学者を禁断の知識で誘惑する僧侶型バーサーカー。
いや燃える! 特にメカフェチな人は、第一部のスレイブユニットによる戦闘は必読。
マスターユニットが宙吊りになっていたりして、実に画期的で格好イイ。
またセイバーヘーゲンの小説はこの設定からすると意外かもしれないが、実にロマン
チシズムとヒロイズム、そしてリリシズムに溢れているのだ。
タイトルで食わず嫌いしている人、ここは騙されたと思って読んでみてもらいたい。
本当に面白いゾ!
しかしナンだこの邦題は・・・ある意味、随分と損をしているのでは?
【余談】セイバーヘーゲンって名前、格好イイよなぁ!羨ましい。
0312名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/08(日) 10:32:46いや〜、それは、よかった、よかった。
もしよろしければ >>207 の「人間以上」も読んでやってくださいな。
あなたのような方がいて天文学者氏ももって瞑すべしでしょう。享年45。
0313名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/09(月) 17:31:53>>セイバーヘーゲンって名前、格好イイよなぁ!
紹介部分はともかく、なんじゃコレは。
まぁ確かに素手で宇宙艦隊沈めそうな名前ではあるが(w
笹本さんってこっから名前取ったのかいな?
0314名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/09(月) 23:07:42フォロー乙
0315天文学者
2005/05/10(火) 00:37:36冷凍睡眠から目覚めた男が見た未来社会は、アンドロイドがすべての仕事をこなして
人間は怠惰と享楽を貪っていた――ユートピアに見えて実はデストピア、という王道
パターンの元祖になった古典SF。
未来世界の風俗描写も興味深いが、しかし、何と言ってもこの作品の売りは“人間と
ロボットの恋愛”を真正面から書いた点だろう。ロボットに感情を教えようと悪戦苦
闘する主人公、そして素直にそれを学習していく純粋な女アンドロイド。パターンと
言えばそうだけど、パターン故に魅力的でもある。
仕事もせず、果たすべき義務も存在せず、その上こんな可愛らしい相方を与えられて、
何で主人公はアンドロイドに反旗を翻すかなぁ・・・などと考える人も多いかと(笑)。
書かれた時代が時代だけに古臭いのは否めないが、懐かしいというか、なんとも表現
し難い魅力があるのも事実。
でも実際のところ本作品よりも、クーパーがリチャード・エイヴァリー名義で書いた
『コンラッド消耗部隊』の方が好きだったりする私。
どうやら私はロマンスよりも娯楽性に引かれるようである(苦笑)。
0316名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/10(火) 23:41:40これも押さえておくか
0317名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/11(水) 17:51:20>でも実際のところ本作品よりも、クーパーがリチャード・エイヴァリー名義で書いた
『コンラッド消耗部隊』の方が好きだったりする私。
では、こっちの話を紹介してください。
0318天文学者
2005/05/14(土) 20:16:55ん〜、『コンラッド消耗部隊』はですねぇ、個人的には好きなんだけど他のSFファンに
手放しで進められるかと言えば、そうも思えない作品なんです。
色んなところで逝っちゃってる設定でして、評価するのが難しい。
人口爆発した人類の植民地を探すために、危険度の高い惑星探査に赴くのがこの部隊
の仕事なんですが、死んでも惜しくない人材中心で構成されているんですな。
死刑囚だったり更正不能な犯罪者だったり社会生活不適合者だったり(汗)。
お前らが居なくなっても誰も心痛まないから、安心して死んで来い!みたいなノリ。
主人公コンラッドを含めたレギュラー三人が、これまたどこか壊れた人たちばかり。
彼らの目的は、調査対象の惑星をいかにして地球型環境にするかであって、惑星土着の
生物がどうなろうか知ったこっちゃねぇ!というのが基本姿勢ですし・・・。
一冊ごとに趣向を変えていたりして、私は結構好きなんですけどね。
(そんな私でも3巻はアゴが落ちかけたりしてw)
波長が合えば楽しめる作品ではないかということで、お茶濁しときますデス。
0319天文学者
2005/05/14(土) 20:18:35時はテレパシスト(読心術者)が普通に存在する未来社会。彼らの台頭により犯罪を
起こすことがまず不可能になってしまった時代。
だのにだのに、まんまと計画殺人を成功させてしまった我らが主人公(えっ!?)。
テレパスを率いる捜査官との、虚々実々の駆け引きが始まる。
ぶっちゃけ簡単に言うと、刑事コロンボSFミステリーバージョン。
犯人VS警察、序盤から飛ばしまくりのハイテンションで物語は突き進む。
凄いのはまったく中弛みすることなく、クライマックスまで突入するその持続力。
全編コレ怒涛波乱万丈な展開、間違いなく娯楽大作にして大傑作。
テレパスを表現するのにタイポグラフィを効果的に使っていたりするのも面白い。
作者のベスターはこの作品を書いた時点で、既にテレビドラマのシナリオライターと
しても成功していたらしい。よくぞSFに引き抜いてくれました!
彼にSFを書かせた、時のギャラクシー編集長に感謝。
第一回ヒューゴー賞長編部門を受賞しているのだが、その時の競合作が凄い面子。
クラーク『幼年期の終わり』、ブラッドベリ『華氏四五一度』、シマック『都市』、
そして他にもスタージョンやアシモフ等々、正にどひゃー!なラインナップ。
それらを抑えての受賞、やはり只者ではなかったんだなぁ。
0321名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/14(土) 20:57:44はいはい、好きでした「コンラッド消耗部隊」。
毎回、レギュラー3人以外のメンバーが6割がた
死んでしまうという、まさに「消耗部隊」でしたな。
3巻はドレだったっけ…移住予定の惑星に人型
生命体がいて、って話でしたっけ?
私はどっちかっつーと4巻(のオチ)でアゴが落ちかけた…
主人公のコンラッドが年とったせいもあるのかも知れない
けど、(メール欄)な結論が出ちゃったのがすごいなあ。
0322名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/15(日) 23:16:06何が言いたかったのかよ〜分からん小説だったけど、なぜか好きなんだよな。
0323天文学者
2005/05/16(月) 02:38:44太陽系に進入してきた中性子星。直径二十キロ足らず、しかし重力は地球の一万倍。
人類は調査隊を送り、あの手この手を駆使してこの中性子星に接近する。
このあたり、なかなかハードSFしていてSF者としては嬉しい。
ところが調査隊、なんとこの星上に知的生物を発見しちゃうんである!
そう、実はこの作品、トンデモない環境下でのファーストコンタクトSFだったのだ。
このチーラという名の知的生物、大きさも形状もまさにナメクジ。
時間の流れが激しく違い、チーラの過ごす時間の速さは、人類のそれのざっと百万倍。
人間がコーヒーで一息入れる間に、チーラの世界では十世代くらい軽く過ぎちゃうのだ。
そのためコンタクトするというより、チーラの進化や歴史を超越者の視点で眺めるよう
な趣が強い。リアルでシムアースを遊んでいるような感じ。
しかし、ブリンの『知性化宇宙』シリーズでも思うことだが、チーラの情感があまり
にも人間臭すぎて少し興醒めではある。充分面白いんだけどね。
後半人類から技術指導を得、チーラが怒涛の勢いで進化し始める辺りから、途端にバカ
SFへと豹変する。(いや、前半も充分バカかもしれないが -_-;)
あっという間にチーラの科学水準は人類のレベルを追い越してしまい、人類は置いてけ
ぼりを食らうのよ。最後の方ぶっちぎり過ぎて、最早ハードの欠片もないかも(笑)。
非常によく出来たSF法螺話。読んで楽しめるのは間違いないと思う。
0324天文学者
2005/05/16(月) 02:48:41おぉ、消耗部隊好きな人がここにもw
そうです、3巻は惑星に下りた途端バイキングみたいな原住民とガチンコ始める
ヤツです。も、全然SFらしくないし(笑)。
決着のつけ方なんかパターンで好きなのですがね。
そういえば4巻もかなりトンデモなかったですねぇ。
こんなだから他人に手放しで勧められんのだよなぁ。
>>322
『我が名はコンラッド』、私も好きです。
って言うか、ゼラズニイの作品は皆好きなんですが。
翻訳者が楽しんで仕事されたような訳文も良かったなぁ。
0325名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/16(月) 14:07:22なんかすっげーオモシロそう。
0326名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/16(月) 15:05:56>>チーラが怒涛の勢いで進化し始める辺りから
進化のスピードが違うもんだから、最後の方じゃ人類が未だ実現できていない
超光速航行まで達しちゃうんだよね。エーッ!オイオイって感じw
そうなったらもう人間なんざの相手はしてられないからかどうか、人間の時間に
合わせたチーラ型ロボットを作って、それと会話するようになる始末。
なんとなく藤子不二夫の「うちの三畳紀」を連想しますた。
裏表紙の解説じゃあハードSFなんて書かれているけど、内容はチーラ人の
歴史絵巻になってるっぽい。
果たして作者のフォワードは最初からそんな構想持っていたのかな。
案外、暴走の結果だったりしてなw
0327名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/16(月) 15:43:24創元SF文庫は絶版だけど、一応、書名も書いておけよ。
『クレイトスの巨大生物』 The Deathworms of Kratos (1974)
『タンタロスの輪』 The Rings of Tantalus (1975)
『ゼロスの戦争ゲーム』 The War Games of Zelos (1975)
『アルゴスの有毒世界』 The Venom of Argus (1976)
0328名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/16(月) 19:00:18書誌情報枚挙乙
0329rose
2005/05/17(火) 00:03:410330名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/17(火) 07:35:360331名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/17(火) 11:24:280332295
2005/05/17(火) 20:28:42お、驚いた。レスがついてた。わざわざありがとう。
「人間以上」は一年ぐらい前に読みました。
最初の男とか、存在が筋自体にあんま関係ない気もしたけど、
そこは力強くて寓話的な文章に押されて、一気に基本アイデアにたどり着いて、
そして最後のあの展開で意表つかれて、また驚きですよ。
あれも面白かった。
このスレも参考にして名作SFを読み漁ってます。
0333名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/26(木) 22:41:57バーサーカー・シリーズの「赤方偏移の仮面」を読みました。
とってもおもしろかったです。
投げやりなご都合主義でもなく、力み返った一人相撲でもなく、
ちょうどいい湯加減の露天風呂という感じで、なんともええ按配でした。
ほかの作品も読んでみたくなりましたので、今度は「皆殺し軍団」を
探してみます。
0334名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/28(土) 10:40:16Lyon Sprague de Camp作
ローマを訪れていたアメリカの考古学者マーティン・パッドウェイは、
突然の稲妻に打たれた瞬間、20世紀から西暦535年の古代ロ
ーマにタイムスリップしてしまった。だがこの時代には、各宗派間の
陰惨な対立抗争、そして織烈化の一途をたどる領土紛争と、
西洋古典文明がまさに黄昏を迎えつつあったのだ。この後に待ち
受けているはずの、1000年にも及ぶ暗黒時代の訪れを食い止
めようと、パッドウェイは持てる知識を総動員して奮闘するが…
…。
タイムスリップ物の古典。マーク・トウェインのアーサー王宮廷の
ヤンキーの流れにつながる作品。
0335名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/28(土) 23:39:200336名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/29(日) 08:06:12『最期にして最初の人類』
『スターメーイカー』
0337名無しは無慈悲な夜の女王
2005/05/29(日) 10:19:29○最後
×メーイカー
○メイカー
0338名無しは無慈悲な夜の女王
2005/06/02(木) 01:07:26ごめんこ
0339名無しは無慈悲な夜の女王
2005/07/20(水) 19:36:060340名無しは無慈悲な夜の女王
2005/07/20(水) 21:25:130341名無しは無慈悲な夜の女王
2005/07/21(木) 13:20:050342世界の中心で愛を叫んだけもの
2005/07/21(木) 22:08:59語感がいいというか
ジャム・カレット、クロスホエンにいく流れは凄い好き
うひょやべかっけやっべかっけーってなる
そんだけ
なんて頭の悪そうなレスだ
105 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/01/15 21:26:23
「やべかっけ」について詳しく
106 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/01/15 21:29:46
うひょやべかっけやっべかっけーっ
て思いながら書いてただろうな、エリスン。
オナニー作家だぁね。片山もな。
107 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/01/15 22:05:34
やべかっけで書いても95%が駄作に。
ただ、やべかっけなしで書いたら100%駄作だ。
たしか「ルグィンの法則」
109 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/01/15 23:42:58
うひょお
やばいよこれ
かっっこいいよ
これやばいよまじ
かっこよすぎるよ
こんな感じだろう
110 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/01/16 03:30:01
これってエリスンがクスリきめながら書いたんだよ。
ヤク中作家なんだよ。
0343名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/19(金) 00:03:420344天文学者
2005/08/21(日) 15:54:48♪透明人間 現る現る〜♪ なんて歌ってしまうと年がばれるので止めておく。
古典中の古典、ウェルズである。SF好きな本読みで、この人の作品を一つも
読んだことがないってヤツぁまず居ないのではないか。
空想科学という言葉自体がない時代に、こういうお話を書いてしまうウェルズって
すごくぶっ飛んだ人だったんだろうなぁと信じている。
透明人間のような人体改造ネタだけでなく、これまでに使われたSFのアイディア
はウェルズによってほぼ考案されていたという話を聞いたことがある。
さすがにちょっと言い過ぎのような気がしないでもないが、そう誉められるだけの
ネタの数々を、確かにこの人は出していると思う。
主役?科学者が透明になってからの思考の流れは、実に気持ち悪く嫌らしい。
見えないというアドバンテージを利用しまくり、徐々にしかし確実に悪の道に踏み
込んでいく。そりゃもぉ見境なく躊躇いもなく。
個人が強大な力を手に入れたら、素奴は何を考え、そしてどうなってしまうのか。
そういう疑問を投げかけているかのようで、なかなか考えさせられる。
やはり人間って、性善説より性悪説で語るべき存在なのかなぁ・・・重いなぁ。
♪嘘を言っては困ります 現れないのが透明人間でっす!♪
う〜ん、エッシャーの騙し絵のような印象の歌詞だ。今聞くとなかなか面白い。
0345名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/21(日) 16:26:01アシモフの「ファウンデーション」は確定だろ。
0346名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/22(月) 21:59:03おかえりなさーい!\(^〇^)/
0347天文学者
2005/08/23(火) 03:08:59謎の流星群の影響で視力を失った人類に、移動能力を持った食肉植物トリフィドが
襲いかかる――破滅テーマの王道SF。
これまたジュブナイルで読んだ、私にとって忘れられない一冊。
確かタイトルは『怪奇植物トリフィドの侵略』。うむ、実に直球ストレートで潔い。
やはり少年少女向けSFはこうでないとねぇ。
幼少時に読んだ記憶では、改造銃や火炎放射器でトリフィドとガチで渡り合う冒険
野郎な活劇だった筈なのだが、後年創元文庫版を読み返してぶっ飛んでしまった。
読後に受けるイメージがまるで違う!
創元版では、トリフィドは人類の破滅の一因ではあるが、直接の要因ではない。
哀しいかな人類は、内輪揉めによってその勢力をうしないつつあったのだ。
設定といい状況といい、ロメロのゾンビ映画に共通するものがあるかも。
全員で助け合おうとする者。盲いた者は切り捨てて健常者だけで生きようとする者。
盲者を支配し君臨しようとする者。キリスト教の原理で世を立て直そうとする者。
これら派閥が互いに争い、主張し合い潰し合い、そしてトリフィドの大群に呑み込
まれていく・・・言わば、大破壊後の社会構築シミュレーションみたいなノリなのだ。
どうやらジュブナイル版は、そこのドロドロした所がごっそり削られているらしい。
なるほど確かに「盲は家畜以下。生きているだけでもありがたいと思え」なんて台詞、
子供に読ませたくはないよなぁ。
しかし削られても、しっかりと面白いのは凄いことだ。良い構成。
大人になってから新しい衝撃を与えてくれるなんて、罪作りな作品だぜ。まったく。
破滅テーマではあるが、再生のテーマも併せ持っているSFだ。
SFファンなら、一度は読んでおくべき作品だろう。
映画化もされたが・・・B級マニアでない限り見ない方が良いと思う・・・多分。
0349天文学者
2005/08/23(火) 23:53:13月の表面に降り積もった微細な塵。そこで観光宇宙船が呑み込まれてしまう。
不意の事故、痕跡を残さない塵の厄介さ、おまけに救助活動にあたれるのは月世界
に駐留していた二人の作業員のみ。果たして遭難者の運命は・・・?
典型的な遭難救助モノのストーリーだが、月面の描写がリアルなことに感心。
液体属性に近い塵なんてSFアイディアが投入されているが、読後しばらくの間は
そのことに気がつかず「SFぽくないなぁ」などと愚かな感想を持っていた。
――だって仕方がないじゃない!
私が生まれた頃には、人類はもう既に月に到達していたのだから。
まさかこの作品が書かれたのが1961年、何とアポロ11号が月に立つ8年も前だった
なんて、まるで思いもしなかったのだ。
SF作家の(というよりクラークの)想像力がいかに凄いか・・・改めて思い知る。
少し前に新装版が刊行されたが、良い作品が読み継がれていくのは非常に嬉しく
喜ばしいことだ。
最初から最後までトラブルがノンストップで、この先どうなる?という引きが上手い。
想像力だけでなく、ストーリーテラーとしての才能も実証した作者に脱帽する。
人間を書かないと評されることの多いクラークの作品らしく、遭難した人たちが
ドロドロとした負感情をぶつけ合う描写などはない。
しかし、これはこれでOKだと個人的には思うのである。
あっさりした文章の中にも、人々の苛立ちそして気遣いはしっかりと読み取れるし。
クラークと言えば『幼年期の終わり』や『2001年宇宙の旅』といった雄大な作品が
著名ではあるが、『海底牧場』や当作品のような系統にもさり気なく佳作が多い。
だから私はクラークが大好きなのです。
0350名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/24(水) 02:33:160351名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/24(水) 09:56:490352名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/24(水) 19:34:32なんで?
0353名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/24(水) 21:00:48この「トリフィド時代」の説明・・・映画化されたモノ・・・はっ!?
ひょっとしてみた覚えがあるかも???
そう、たしか、タイトルは「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」だったかと。
・・・というボケはおいといて。
ずいぶんと昔、友人の家で怪しいB級ホラーを見た覚えがあるのよ。
やっぱり植物のモンスター(名前は忘れた)がゾロゾロと出てきて人を襲うの。
でもね、植物って説明されたけど、全然植物に見えなかったのさ。
だって着ぐるみなんだもの。動きがオッサンそのものだし
でも夜のシーンとか、なかなか恐ろしげで満足した。
あと、夜が明けたら家の外が、この怪物の畑になっていたのがグーな感じだった。
ホラーをわかってるじゃんって生意気にも思った。
でもでも、ラストがあまりにも腰砕けだったの〜。
だってこいつら、海水かけられたら溶けちゃうんだぜ!!
いくらなんでも、それはないだろって終わり方だった。
多分、あの映画で間違いないと思うけど、この原作も、海水で溶けちゃうのかな?
だったら嫌だなぁ(笑)。
0354名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/24(水) 21:41:37きみ、なんでそんなイチャモンつけたがるの? 動機は何?
0355名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/25(木) 11:15:570356名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/25(木) 12:53:520357天文学者
2005/08/26(金) 02:57:44ワイドスクリーンバロックの名手、ベイリーの処女長編である。
もっとも、私にはワイドスクリーンなんたらという単語の意味がよくわからない。
ただベラボウにスケールの大きいSFの事だろうくらいにしか思っていないし。
しかし、じゃあクラークの『幼年期の終わり』はワイドなんたらなのかと言えば、何と
なく違う気もする・・・誰か私にワなんたらの詳細をレクチャーしてください。
主人公は宇宙海賊なのに、颯爽としていないし、格好良くない。
加えて情けも容赦もないのだ。まぁ海賊なんて実際はそんなモノかもね。
物語の方は、最初から最後まで波瀾万丈、ダレることなく突き進む。
鍵になる“レンズ”を強奪してからの展開は特に密度が高く、あれよあれよという間に
星間戦争(!)まで引き起こっちゃうのである。よくこの長さでまとめたなぁと感心。
しかし、はた迷惑な海賊一味だよなぁホント(笑)。
そして「スター・ウィルス」の正体が明らかになるラストへ。
なるほどこれが物語の根底にあるアイディアだったのね。
ベイリーはとにかくアイディアがメインの人のようで、アイディアを成立させるために
作品世界を構築し、その枝葉末節を吹き飛ばすほどの勢いで語り続けるタイプの作家で
はないかと思う。読者のツボに嵌ればこれほど面白いSFもないが、ツボから外れてい
た場合は、とことんつまらないコトになりかねない。
ベイリー好きな方にはお勧めか。私? もちろん大好きである。
0358天文学者
2005/08/26(金) 03:10:13どーもすまぬコトでした。
>>353
うむ、多分その映画作品で間違いないデス。
何でも、ラストの海水ぶっかけシーンは、プロデューサーの意向により、急遽付け加えられた
モノらしいデス。やっぱりねぇ。
当初は、映画も原作同様暗〜いイメージで終わる予定だったとか。
安心して原作をお読みくださいましw
0359名無しは無慈悲な夜の女王
2005/08/26(金) 18:32:05ちょっと調べてみましたが、「ワイドスクリーンバロック」なる名称は、誰からも正確
な定義を与えられないまま、みなさんなんとなく雰囲気で使っているみたいです。
たぶんご存知だと思いますが、定義や説明らしきものが与えられるときには、
例えば次のような感じで、オールディスの解説に言及する場合が多いようです。
「少なくとも太陽系をまるごと舞台にし、宇宙活劇に加えてタイムトラベルがアクセサリー
として使われるのが好もしく、アイデンティティを喪失した人物や惑星をカタにした恐喝や
数々の謎のからんだ複雑なプロットが不可欠。無理と道理の境をドラマチックに手早く
超えるのが肝要。大いなる希望は恐るべき破壊とともになければならない。理想をいえば、
登場人物たちの名前は短く、その命も短いことが望ましい」
(伊藤典夫編『SFベスト201』150ページでの高橋良平による要約)
「無理と道理の境をドラマチックに手早く超える」というあたりに、このジャンルの作品がもつ
ある種のうさんくささがうまく表現されていて微笑ましいです。なにせ代表例として挙げられる
のがヴォークトであったりベイリーであったり田中啓文(!)であったりするわけですから(w
ちなみにWikipediaの「ワイドスクリーンバロック」の項では
「文学的な価値は決して認められないが、際立ったスケールの大きさと既成のジャンルから
はみ出す個性を身上とするバロック的作品群である。」と断定されていました。
「バロック的」というところがほんのちょっと引っかかりますが、だいたいそんな感じですよね。
0360359
2005/08/26(金) 18:42:00作品がワイドスクリーンバロックに含まれるのかどうかはわかりません
でした。お力になれずどうもすみません。
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