戦国ちょっと悪い話47
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0454人間七七四年
2019/09/27(金) 14:56:12.80ID:B2xH82PH整えた後、パードレのもとに人を遣わし、彼とその家臣のためデウスに祈り、またその妻が妊娠して
いる故に、我等の主が安産を与え給うよう祈ることを求めた。
ドン・ベルトラメウ(大村純忠)が出陣した時、途中にて一つの注目すべきことが起きた。
日本人は戦争の神にして、摩利支天と称する大にして甚だ美麗なる偶像を有し、大身の人も
賤しき者も、その前を通る時は地面まで頭を下げ、及ぶ限り自ら卑しくする習慣が有った。
偶像の背後、頭の上にこれを覆うガロGallo(鶏)があった。異教徒たちは疑問ある時に、そのもとに至りて
これに伺うのを常とした。
ドン・ベルトラメウは軍隊を率いてここに到着したとき、部下を停止させて、進んで偶像を取り出して焼き、
次いでその寺院にも火をかけた。またガロをその面前にもってこさせ、剣によってこれに一撃を与え、
「今まで幾度、私を欺いたのか!」と言った。
悉く焼き盡くした後、その場所に甚だ美麗なる十字架を建てさせ、部下一同とともに深甚の敬意を表して
戦地に赴いた。
彼が(前に述べたる如く)我等の主なるデウスのため約束したより多くの事を成した一例は、
その兄の救援のため戦争に臨んだ時、人を領内に遣わし悉く偶像を焼き、また港より1、2レグワの
所にある森より、ポルトガル船に必要な材木を、ポルトガル人の望むまま伐採させるべしと命じて、
これを実行した。また武士等と語り、デウスのことについて疑いが有れば彼に尋ねよ、彼はそれについて
説明する、と言った。
(1563年11月14日(永禄六年十月二十九日)付、パードレ・ルイス・フロイス書簡)
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