太閤秀吉の御前に大名が出仕した時は、そのまま多くが留まって饗宴となった。
ここでは、ある者は碁や将棋を楽しみ、ある者は乱舞を楽しむなど、それぞれの好みに従って遊んだ。

対抗は常にこう言った
「能き夢を見ているか?」(能き夢を見する哉)

この言葉を口癖のようにしていたという。

また太閤の身の回りは常に軽々としていた。ある時徳善院(前田玄以)がこの事を諌めたところ、
太閤はこのように答えた

「天下に俺に勝る主君は居ない。誰が謀反しようと思うのか。」

(老人雑話)