利家白雲の琵琶を種村に與ヘらる々事

種村肖稚守は元々柴田家にいて評判が良かった。
後に多くの人から招かれたが仕えなかった。前田利家も懇ろに迎えられたけれども種村は仕えなかった。
利家は種村が琵琶を弾くこと好むと聞いて、白雲という名物の琵琶を種村に贈った。
するとその志に惹かれたのだろうか、利家に仕えて佐々成政と越中朝日山の合戦で、目を驚かす功名を遂げた。
その後、浅野長晟に奉公して、彼の白雲の琵琶は今浅野家にあるという。

(常山紀談)

有名な逸話を一つ。利家公のケチじゃないちょっといい話でした。