春日局は英敏にして胆智のある人だった。

ある日、夫(稲葉正成)の家にいた時、夜に狂暴な盗賊数人が現れた。
春日局は刀を振るってたちどころに二人を斬り、他の盗賊は皆驚いて逃げた。

――『皇朝金鑑(日本智嚢)』