戦国ちょっといい話37
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0158人間七七四年
2013/04/30(火) 17:21:45.60ID:WcLDP+Sq加賀において三百貫の知行を得ていた。おそらく一向宗であったのだろう。
ところが、三方ヶ原の合戦で家康が敗北したことを聞くと、三百貫を捨てて家康の元に帰参してきた。
家康も不思議に思い
「どうして帰ってきたのだ?」
と尋ねると、善助は
「三方ヶ原にて御負けになったと承り、御用に立とうと罷り帰って参りました!
聞いた所によると、上方の誰々とか言うような名の通った者達を、80人ばかり召抱えて出陣した所、
その者達は皆、逃げ出したそうでは有りませんか!
だいたい上方者などというのは、何れもそういう連中なのですぞ!」
つまりまあ、そんな連中を召抱えるくらい困っているのであれば、自分が帰った方が役に立つ。
と言いたいのであろう。
これを聞いた家康は
「お前が居なくても、私が事欠くようなことなど有るものか!」
と強がったが、影では喜んでいたそうである。
(汝が無きとて御事欠らるべきやと御意成候へども、影にては御よろこび被成候由)
(紀伊國物語)
ちょっとツンデレな家康と三河者のお話である。
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