戦国ちょっと悪い話25
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0004人間七七四年
2011/02/26(土) 17:11:16.96ID:y+WGegrb前田利家・利長親子が豊臣秀吉により、伏見城下、宇治川の堤防の普請を命ぜられたときの
ことである。前田利家は『この宇治川の堤防普請は末代までの聞こえとなる!』と大いに満足し
張り切っていたそうだ。
さて、前田家は堤防作りのため土俵を積むのだが、この時利家の方の家中では
あらかじめ集めておいた土俵が少なく、必要最低限しかなかったらしい。
利家のところだけにその辺もケチッたか?w
と、その日の暮方、急に川の水位が上がり始めた。
このままでは土俵を越えて水が溢れ、それまで二日間の工事を台無しにしてしまう!
利家は土俵を次々と積ませた。が、用意していた土俵が少なかったためたちまち底を付き
しかたなく利長のところの土俵まで取って行こうとした。
だがここに利長の家臣たちが立ちふさがる。
「この土俵は我らの方で使う物!勝手に取っていかれては困る!」
考えて見れば利家のところで水位が上がっているということは、利長の担当箇所でも
当然水位は上がっており、土俵が緊急に必要となっているのだ。たとえ利家のところより
余裕があったにしても、簡単に渡せるものではないのである。
が、これに前田利家は激怒。
「お前たちが邪魔をするか!コラー!」と
持っていた杖を振り回しながら土俵の引渡しを拒否した利長の家臣たちを追い回したという。
この事件により利家と利長は何かにつけ対立し合うように成り、両者の家臣たちも
甚だ困り果て、最終的にこのことを聞いた秀吉が出向いて両者を和解させる、という
事にまでなった。
利家利長親子、土俵で喧嘩する、と言うお話。
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