トップページsengoku
343コメント175KB

秀康が天下を取るにはどうすればよかった

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001結城秀康2006/10/28(土) 15:50:30ID:b2wp1dVP
教えてくれ
0129名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/22(水) 19:57:05ID:Dc3jq763
たしかに晴朝はかわいそうだねえ
結城の家名は消えちゃったし、秀康にも先立たれるし
旧領で余生を過ごしたいとの帰郷の願いさえ無視されたしね
0130名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/22(水) 20:34:49ID:/oAeVS5q
>>129
やっぱりあれかな?結城家埋蔵金を徳川家は信じてたんかね?
暴れん坊将軍も探索させたっていうし…

>>128
できれば八丈島のあの方とトレードでここはひとつ…
0131名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/22(水) 21:10:32ID:w3GDTbMp
大河ドラマ板でも秀康の大河化希望を
望む声は結構ある
父は家康、養父は秀吉っていうのが
いかにもNHKが好みそうだし
兄弟の確執もドラマ的に面白い
あとは恋人とかのエピがあればいいんだけど
0132名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/22(水) 21:25:48ID:ikpGK5jP
ハイライトをどこに持っていくんだ?
朝鮮出兵も描いたとしても2時間ドラマがせいぜいのような
0133名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/22(水) 22:39:16ID:Dc3jq763
>>132
慶次と決闘させるかw
0134名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/22(水) 22:48:52ID:gR6mD+Y6
秀康は戦争してないからきついと思う
0135奇矯屋onぷらっと ◆O.K.H.I.T. 2006/11/22(水) 23:33:06ID:WtFx4mj0
なんだこの良展開。
0136第二話 「大老」2006/11/22(水) 23:51:53ID:qqImr2EC

空気読まずに投下してたけど、このまま続けていいかな?
どこまでやれるかわかんないけど、やってみようかなって気になってる

しかし歴史ってややこしいねぇ。(´・ω・`)
結城が五万石か十万石かどうかさえはっきりしないや

>>124
ごめん。それって、目上の人を例えば「利家様」って呼ぶんじゃなくて、
「前田殿」って呼んだ方がいいってことかな?
0137奇矯屋onぷらっと ◆O.K.H.I.T. 2006/11/23(木) 00:00:14ID:3w1CMhW2
>>136
「内府殿」とか「加賀様」とか「治部少」のことだろうね。
推敲はみんなでやればいいから、ストーリーを投下してくれると嬉しい。
0138名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/23(木) 01:05:56ID:O1NJJ3jb
>>136
是非続けて下さい!続編楽しみです!
0139結城秀康異伝  『制外の人』   X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:48:44ID:fu1IoQ4R

    結城秀康異伝  『制外の人』

 第三話 「天才」


==========================
            ツイ
日ノ本の軍、ここに潰えるか
                 ロリョウ
島津義弘は寒風吹きすさぶ露梁沖で、迫り来る明・朝鮮連合海軍を見つめた
軍船が揺れ、海が鳴いている。海戦などしたくないが、やむをえなかった

日本軍へは朝鮮半島からの撤退が命令されており、ほとんどの軍が最後まで撤退したが、
島津軍と、立花宗茂(当時はまだ宗茂と名乗ってないが、ここでは宗茂で統一)、小西行長などが半島に残っていた
いわば日本にとってのしんがりを引き受けた形だ

だが秀吉の死が明・朝鮮に漏れたがために、彼らは猛攻撃をかけてきたのだ
陸戦ではどうにか撃退したものの、小西行長が朝鮮水軍に海路を封鎖されたため撤退が困難となった

朝鮮水軍を率いるのは、李舜臣である
島津義弘は、異国に渡って明・朝鮮がさほどに強くないことを知ったが、李舜臣だけは別格だった
彼はこと海戦において、化け物じみた男である。天才と言っていい
現に、南北から明・朝鮮軍は挟撃をかけてきたのだ。戦う前から日本軍は窮地に追い込まれている

「日ノ本の軍、ここに潰えるか」

義弘は、言葉に出した。李舜臣が天才ならばどうするか。戦わぬが良い
戦わなければ、負けることもありえぬ。当然の帰結だった。だがその禁を破ってまで、自分は李舜臣と対峙している
なぜか。包囲された小西行長を見捨てていくというのも選択肢になかったわけではない
このまま戦えば、負ける公算は大きいのだ。だがそれでも、仲間を見捨てて逃げたとなれば、島津の恥である

「なぁに、負けはしませんよ」
島津義弘の後ろから、声がかかった。振り返ると、一人の青年が甲板の上に立っている
義弘が緊張に包まれているというのに、青年はひどく気楽そうな顔をしていた
みなりは軽く、雑兵とほとんど変わりが無い
0140X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:50:04ID:fu1IoQ4R

「負けはせんと。そう申すか」
かすかな薩摩なまりと共に、義弘は青年へ尋ねた
「やるからには勝つべきでしょう?」
「……気楽にゆってくう」
義弘は青年から顔をそむけた

青年の名は立花宗茂。義弘は認めたくないが、この男もまた天才だった
李舜臣を唯一打ち破れるとすれば、立花宗茂しかないと、心のどこかで認めている
だが、立花宗茂は島津の宿敵である。この男さえいなければ、島津は九州を統一できたかもしれないのだ
そして九州最強である島津の軍を食い止めた時、宗茂はわずか19才だった
19の小童に、島津が敗退したのである。

それにしてもとんでもない男だと思って、義弘は宗茂を見た
島津は、立花宗茂の実父・高橋紹運を殺害しているのである。それ以外にも、戦さを数え切れぬほどやってきた
そんな島津の船に、わずかな供回りと共に軽装で乗り込んできたのだ
この珍客を義弘は放っておいたが、気になって仕方がなかった。ある意味では敵軍より気になる存在だ

「島津殿。我らに勝ち目はありますよ」
宗茂が相変わらず気楽そうな声で、義弘の隣にやってきた
軍船の揺れはひどく、甲板は立っているのさえ困難だ
「勝ち目?」
「李舜臣の首さえ取れば勝ちでしょう」
「なに?」
「いやぁ、真面目に戦う理由があるのは朝鮮軍だけですよね
 明軍はしょせん援軍、それほど戦意はありません。朝鮮軍の李舜臣さえ潰せば、勝てますよこの戦さ」
「おまんは……」

危うく義弘はわめきそうになった。それができれば苦労しないのだ
すると宗茂はまた笑った。不思議な笑いであり、義弘の殺気が引いた
この男には、人をひきつける愛嬌がある

「なぁに、勝ちなれした将軍ってのはえてしてくみしやすいものですよ
 さらに言えば、自分の命がいらないって男ならさらにやりようがある
 相手は南北から挟撃に成功して、勝った気になっているならもっといい」
「……」
「このまま負けっぱなしじゃ目覚めが悪い。島津殿、あなたは明にまで『鬼島津』の名をとどろかせた
 俺もそれぐらいのことをやってのけたいものです。俺は『鬼道雪』、立花道雪の息子ですからね」
「策が、あっとか?」
「策ってほどじゃありませんけどね。ま、なんとか。島津軍は敵をひきつけてください
 後は俺がなんとかしてみせますから」
0141X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:51:43ID:fu1IoQ4R

ひらひらと手を振って、宗茂は義弘の前から去った。彼は接舷していた立花軍の旗艦に乗り込み、離れていく
若造が。かすかに義弘は不快な気分になった。これからやる戦さは、絶望的な戦さである
こちらが率いている船のほとんどが、軍船ではなく、輸送船なのだ
正規の日本水軍はほとんどいない。小西行長が包囲されたことさえ、急な出来事だったのだ
陸戦が得意な人間ばかりの、急造水軍で、あの李舜臣とやりあわねばならぬのだ

義弘は空を見た。曇天が広がっている。ここは愛しき薩摩の地まで届いているだろうか
海で死にたくない。死ぬならば、陸が良い。だがいくさ人のとしての意地、貫かねば義弘の名が死ぬ
ここで果てれば、どうか海よ、我がなきがらを祖国まで届けたまえ

「旗」

義弘がよく通る声で叫んだ。旗艦に、島津の家紋『丸十字』が掲げられる
太鼓が打ち鳴らされ、島津全軍へ突撃が命ぜられた
迎え撃つ、明・朝鮮軍の艦隊。数は五分五分か
だが相手は日本よりも技術的に進んだ軍船を持っており、なおかつ将兵も海に慣れている
戦力で換算すれば、あちらはこちらの四倍以上だ

(負けても良い)

敵を打ち破るのが目的ではない。敵艦隊の向こうにある、小西行長を救出できればそれでいいのだ

「わき目もふらず前進じゃ、鉄砲隊、構え」

敵艦隊が見えてきて、大砲が放たれてくる。まだ距離があるせいで、命中率が悪いが、それで先鋒の船が一隻沈んだ
もろい。こちらはほとんどが輸送船、つまり装甲などほとんどないということだ。大砲からの攻撃は無力に近い
しかも大砲は、鉄砲の射程外から攻撃できる

「総櫓。力の限り漕げ」

水夫たちへの伝令を下した。一直線に進めば、かえって大砲の命中率は落ちるはずだ
敵を引き付けろと言った、宗茂の言葉は無視している。勝利に対して、下手な色気を出せば、こちらが死ぬ

だが。抜けきれない。朝鮮水軍は流れるような動きで、こちらの動きを封じ込めてくる
覚悟していたことだが、水軍の練度がまるで違う。一気に抜けるどころか、徐々に包囲されてきた
さらに敵は、大砲だけでなく火薬壷や火矢を射込んでくる。装甲のない輸送船は、たちまち炎上を始めた
0142X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:52:53ID:fu1IoQ4R

「申し上げます! 樺山久高様の一隊が船、観音浦に押し込められ、座礁しました!」
「……ッ」

次々と入ってくる凶報に、義弘は軍船の上で歯噛みする。李舜臣に、いいようにやられている
これでは小西行長を救出する前に、魚のえさとなってしまいそうだ
島津本隊も一方的に押し込まれている。やはり海戦で、鉄砲のよさはほとんど生かせない
こちらもやられた分はやりかえしているつもりだが、沈んでいる船の数はこちらが上だ

せめて挟撃をどうにかすることができれば。義弘がそう思った時、船がぐらりと揺れた
なにかと思って見回すと、敵の大砲で船の横に穴が開いたらしい

「流れ弾にごわす」
近習が叫びながら、義弘の周囲についた。ついに旗艦まで敵の砲が届くようになったか
朝鮮水軍が近づいてくる。中央にある大型船が、敵の旗艦か
見たところきちんと鉄の装甲がはられており、とても沈みそうに無い大型船だ
そこの中央で、男が一人、剣を抜いて前進を命じている

―――――李舜臣

義弘はその顔を知らなかったが、すぐにわかった。雰囲気がまるで違う
気が、義弘を打ってくるのだ。なるほど、これは強敵だ。離れていてもなお、強さを感じる
来い、来い、と、義弘は李舜臣へ語りかけた。おまえは極上の女だ
おまえほどの女となら、鬼島津も心中できる。わしに最後の武功を立てさせよ

島津軍が義弘のいる旗艦に近寄らせまいと、朝鮮水軍に立ちふさがる
だがそれは砲の斉射を受け、たちまち沈んだ。なるほど。これは年貢の納め時かね

「あいったけの火薬を出せ。船が近づけば、ぶつけぃ」

義弘が命ずる。すぐに近習たちはその意味を悟った
船を李舜臣の旗艦に近づけ、自爆しようというのだ。すぐに火薬の入った樽が並べられる
思ったより少ない。これで殺れるかどうか、微妙なところだ
0143X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:54:09ID:fu1IoQ4R

その時である。一隻の中型船が、突出した。しかも帆を掲げている
馬鹿なと、義弘は思った。帆船の扱いは難しく、小船でなければ操縦はほとんど不可能なのだ
中型船に帆を張れば、たちまち行動不能になる
どこの馬鹿がやったのだと思ったら、船には『祇園守紋』が掲げられている。立花の家紋だ

軍船は義弘の想像と違い、凄まじい速度で李舜臣の軍船へ向かっていった
明らかに敵艦の船より、立花の船は早い。大砲が放たれたが、立花の船はそれを跳ね返した
なんとその船は、わずかではあるが、鉄甲を船体に装備していた

立花の船が、李舜臣の旗艦に並ぶ。同時に、伏せていたのか、甲板にぬっと鉄砲足軽が立ち上がった
放て。誰かがそう叫んだ気がした

ぱたん

信じられないことが起こった。李舜臣が撃たれたのである
大型船の上にいた李舜臣は、まるで踊るように動いて、周囲にいた兵たちに支えられながら倒れた

(死んだ?)
義弘が口の中でつぶやく。そうであってほしいが、武功をさらわれた気分になった
立花の船が、朝鮮水軍の反撃を受ける
すると彼らは帆を切り離し、海へ捨てると、一目散に島津の艦隊へ逃げ込んだ
朝鮮水軍は、総大将を撃たれたことにより、混乱しつつある。今が、機か

義弘は突撃を命じた
立花の中型船で、のんきに手を振っている男がいる
誰あろう、立花宗茂だった

==========================
0144X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:56:27ID:fu1IoQ4R

==========================

生きていることが信じられぬと、島津義弘は思った
夜、日本へ向かう船に揺られながら、月を見上げる。こうして月を見ることなどもうないと思っていた

「ほら、勝ったでしょう?」

立花宗茂が、月を見上げる義弘の隣にやってきて、誇らしげに告げた

「勝った。確かに、勝った」
「急ごしらえで、一隻だけ装甲船を造ったんですよ
 こちらはは輸送船ばかりだから、相手もいきなり出てきたら戸惑うかと思ってね
 まぁ、帆をあげたのは賭けですが、うまく行ってよかった」

あれから小西行長は脱出に成功し、日本軍は優位に戦さを進めることができた
損害も大きかったが、小西行長を救出することが勝ちであると考えるなら、これは日本の勝利である
あちらは李舜臣を始め主だった軍官がいくらか死んだらしいが、こちらは主将で死んだ人間は皆無である
すべて李舜臣を討った、立花宗茂のおかげだった
              ワン
義弘は黙って、宗茂に椀を渡した。そこへ、酒をなみなみと注ぐ

「なるほど、おはんは鎮西一よ」
西日本一の剛勇と、秀吉に評された。敵であれば恐ろしいが、味方であるとこれほど頼もしい男ではない
いつの間にか義弘は、宗茂に感じていた不快さを忘れた。世に天才はいるものだと思っただけだ
0145X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 01:57:27ID:fu1IoQ4R
「ありがたく」
宗茂が一礼して、酒を呑んだ。本当にうまそうに、この男は酒を呑む
「ほんにそれでよかのか?」
「なにがですか?」
「李舜臣は、流れ弾で死んだと、本国に報告したのじゃっろ?」
義弘が言うと、宗茂は照れくさそうに笑った。それから椀に注がれた酒を見つめて、ぽつりとつぶやく

「李舜臣は見事でしたよ。あの人、文禄の役(第一次朝鮮出兵)で華々しい武功を立てたのに、
 無実の罪で将軍の位を追われ、拷問までされたそうですよ。それでも国に忠を尽くし、自分の身を削って日本と戦った
 どれだけ辛かったんでしょうね」
「そか」
「でも俺は、そこに途方も無い誇り高さを感じました
 そう思った時、なんとなく李舜臣の命を武功に変えるのはもったいない気がしましてね
 気がついたら、流れ弾で死んだと報告書をまとめてましたよ。いやぁ、もったいないな
 加増があったかもしれないのに」
言って、宗茂はつるりと自分の頭をなでた

本当にもったいないことをしたと、義弘は思う。今回の件でも宗茂は、功のほとんどを島津に譲っている
そういう寡欲を義弘は理解できないが、宗茂を好きになり始めている自分に気づいた

「日本は遠かな」
ぽつりと、義弘はつぶやく
「そうですね。でも、やっと帰れます。少しは休めるといいんですが」
宗茂はそう言って、一気に酒を飲み干した


  つづく

==========================
0146名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/23(木) 02:47:08ID:BjcopOaJ
GJ
宗茂カッコヨス
秀秋にも期待
0147名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/23(木) 02:51:31ID:BjcopOaJ
ところで鎮西一って九州一って意味じゃ?
0148X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/23(木) 02:57:32ID:xlqnUrR2
うわ、本当だ。鎮西一=九州一みたいだ
ミス、ごみん
0149名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/23(木) 13:02:05ID:IlSHRrdF
まぁ気にせず次も頑張ってくれ
0150名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/23(木) 19:35:45ID:IU6vln+j
私も期待しています!!
がんばって下さいね!!
01512006/11/23(木) 20:00:58ID:hUfPiOIx
このスレたてたの俺だけど、こういう展開になって
なんかうれしいス
0152名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 12:08:09ID:G3j0SUmu
IF物なら、関ヶ原で秀忠のかわりに秀康が別働隊を率いる話がみたいな。
本多平八郎なんか大喜びしそうだ。
0153名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 16:59:00ID:okD1C+Hs
それはIFすぎじゃね?
0154名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 20:37:07ID:77RwE2E7
>>153
>>152はIFものとしては改変してない方だと思うぞ
ぶっちゃけ、これをIFすぎると言ってたんじゃ、某歴史IFシリーズなんか読めん
0155名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:08:01ID:ULxXKeIk
そうなのか。現実的に何とか秀忠に箔を付けたい家康が秀康に大群を任せるとは思えないんだよな。
それで大活躍なんかしちゃったら家中がますます秀康擁立に動くだろうし。
IFとはいえちょっとは現実っぽさがないとダメじゃね?
0156名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:12:13ID:FCs+2qLL
いやー、それよりも最大の問題があるんだと思うんだよね



秀康が秀忠の代わりに別働隊率いたら、東軍圧勝しちゃ(ry
まぁ、そうなると景勝誰が抑えるんだってことになるけど
0157名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:16:05ID:Zzo94FsP
秀康&政宗VS景勝&兼継でガチバトル
させるか
「天下分け目は関が原のみにあらず!」
とか言って欲しい
0158名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:23:11ID:FCs+2qLL
つか、なんで景勝は秀康とぶつからんかったんだろうなぁ
関ヶ原前だし、家康追撃しとけば戦果あがったと思うんだが
0159名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:37:40ID:Zzo94FsP
しんがりの秀康軍を討てば家康と正面から
戦わなければならなくなる
黙っていれば家康は三成と潰し合いを
してくれるわけだから、手を出さない
ほうが無難と考えたのかね

一方で秀康が上杉に隙を与えないだけの
立派な大将だったって解釈も
一応成り立つんだけど、何とも言えないな
0160名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:41:00ID:mWqWNeyx
っつーか
X運命氏の新連載をよめてうれしい
0161名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:43:34ID:MfN/p3D7
花の慶次にだったかなぁ秀康みたいな小物を相手にするのは景勝のプライドが許さないから後を兼続に任せて会津に帰ったって書いてなかったっけ?
0162名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 21:58:26ID:QNIZ+pzv
そりゃ伊達が気になってたんだろう
秀康軍を潰すだけならわけもないことだし
0163名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 22:18:59ID:ULxXKeIk
>>160
他にもあるのか
0164結城秀康異伝  『制外の人』   X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 22:49:52ID:WdThSc+l


    結城秀康異伝  『制外の人』

第四話 「勘兵衛」

==========================

京都、二条柳町には遊郭がある。遊郭とは遊女屋を集めた地域のことで、今日で言う歓楽街のようなものだった
客は金を払って女を抱くわけだが、失礼ながらこれは今日の風俗嬢とは一線を画した存在だった
遊女たち、特に太夫と称される高級な遊女たちは高度な教養と気品を持っていた
それはつまり、遊郭に通う=女を抱く、なかったということだ。だから遊郭では、女をあげる、という言葉が使われる

結城秀康も遊郭通いが好きだった。自分でも悪い癖だと思うが、女には目が無い
時には若い近習たちを連れて、共に遊ぶこともある
今日もひとしきり遊んだ後、馴染みの傾城屋から外へ出た
陽は、暮れ始めている。当時、武士の遊びは昼遊びがほとんどで、浪人でもない男が夜まで過ごすというのはあまりない

陽気な遊郭の雰囲気とは裏腹に、秀康の心は鬱々としていた
女を思う様抱きつくしても、どこか心が晴れない
朝鮮在陣の、島津義弘が華々しい戦果をあげて撤収したということを、他人事のように聞いただけだ
秀吉の死からもう年は明けて、慶長四年(1599年)になっている

秀康は遊郭に置いてある、めし屋に入った。五人の近習たちもついてくる。今日は、佐々道閑を連れていない
道閑は女をもう抱けないそうだ。秀康は飯屋で部屋を一室借り切り、湯漬けを頼んだ

秀康の憂鬱は、前田利家のせいである。いきなり、突拍子も無いことを言われたせいだ
(大老になってくれんか)
いきなりなにを言いだすのかと、秀康は不信だった
大老とは、言わば政権の中枢にある大大名たちのことで、日本でいざということがあれば彼らが対応することになる
要職中の要職と言っていい。その地位へ、どこをどうすればたかが下総結城五万石の大名が就けるというのか

しかし本当に気に入らないなら、その話を断ればいいだけのことだった
実を言えば乗り気になっている自分もいる。大老の一人として、家康と同等の席に就く
魅力的なことではあった
0165X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 22:53:32ID:WdThSc+l


ふと、がやがやと騒がしい声が聞こえた
不快を感じて秀康が個室から店内をのぞくと、かぶき者たちがなにやら飯屋の主人にを難癖つけている
かぶき者とは、ばさらのことであり、奇をてらった格好や行いを好み、些細なことに命をかける者たちのことである
ある意味では織田信長や伊達政宗といった大物大名たちもかぶき者であり、
奇をてらい既存の権力に反抗する下克上の精神を持つ者のことを、かぶき者と呼ぶこともあった
秀康もその精神を持っているところがある
とはいえかぶき者の大半が、徒党を組んだただのごろつきであるのもまた事実であった

「うるさい。少し黙らんか」
秀康が顔だけかぶき者たちに向けて、告げた
「なんだと?」
かぶき者たちがこちらをにらんでくる。秀康は急速に不愉快な気分になった
かぶき者は総じて若く、合戦など出たことの無いようなただのごろつきに見えたからだ
秀康は、戦さ場に立たぬかぶき者は認めない。それが自分の美意識だった
「わしは結城秀康だ。文句があるなら相手になるぞ」
かぶき者たちをにらみ返す。途端にかぶき者たちはうろたえを見せた
結城秀康の名は、かぶき者たちの間でも有名である
馬を並べたというだけで、秀吉の寵臣を切り捨てたという逸話が、京・大坂中に広まっているのだ
そういう男と喧嘩をすればどうなるか、子供でもわかる

たちまちかぶき者たちは意気を無くし、飯屋から出て行った
情けないと秀康はため息をつく。かぶき者は、喧嘩に命をかけてこそかぶき者である
そんな意気地のない根性でかぶくなど百年早いと思った

家路につくために秀康が近習たちを連れて外へ出ると、先ほどのかぶき者が待ち伏せていた
心中で舌打ちする。先ほどとは違い、大勢の仲間を連れていた
ざっと二十人ほどか。秀康は、近習と自分を入れて六人だけだ
近習も屈強な武者をそろえているため、ごろつきごときに遅れを取るつもりはないが、数の差は大きい

かぶき者たちの中から、一際大柄な男が出てきた。屈強な秀康とどっこいどっこいの体つきである
年も、三十ぐらいだろうか。雰囲気からして、彼がかぶき者たちの頭のようだった
0166X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 22:57:02ID:WdThSc+l

「おまえが結城秀康か?」
「尋ねる前に名乗れ、馬鹿」
秀康は言いながら、自分の鼻毛をぴっと抜いた
「わしは、御宿勘兵衛政友、武田信玄公の旗本だ」
「ふん。信玄公の旗本が、そんなに若いわけないだろうが
 武田の名を出すあたり、はったりも下手なかぶき者だな」
言いながら、秀康は勘兵衛と名乗った男には坂東なまりがあることに気づいた
この男、武田というより、北条家の出身かもしれない。それならある程度つじつまがあう
「喧嘩を売っているのか、結城秀康?」
「売ってきたのはおまえのほうだろうが、勘兵衛とやら。問答がしたいのか喧嘩がしたいのかどっちだ」

そんなやりとりをしていると、見物人が集まってきた
遊郭におけるかぶき者たちの喧嘩は、一種の見世物である
見世物結構、ここのところ頭の痛いことばかりだったから、暴れてやろう
秀康はそんな気になっていた

「ほう。一つ聞くが、大名が本気で喧嘩を買う気かね?」
「大名もくそもあるか。俺は男だ。おまえは男か、ごちゃごちゃと」
言いながら、無造作に勘兵衛へ詰め寄ると、渾身の力でその顔をぶん殴った
大柄な勘兵衛が二歩、よろりと後退した。見物人たちがわぁっと、歓声をあげる

「やりやがったな!」
かぶき者たちが色めきたち、刀を抜き始める
「俺の喧嘩だ、手を出すな」
意外なことに、勘兵衛がそれを制した。それから同じように秀康へ詰め寄り、顔面をぶん殴ってくる
鼻がつぶれ、じんとした痛みが秀康を貫いた

「避けんのか」
勘兵衛が意外そうな顔で聞いてくる
「最初に不意打ちで殴ったのは俺だ。一発だけはもらってやる」
「ふっ。はっはっは、結構結構!」
勘兵衛は大笑いに笑い、腰に差していた刀を部下に預けた。秀康も同じように刀を預け、着物を脱ぎ捨てる
冬だが、ふんどし姿になっても寒さを感じなかった。
0167X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 22:59:34ID:WdThSc+l

「いざ」
「おう、いざ」
お互いにふんどし姿になって、殴りあった。見物人たちがはやし立てる
近習が一度、止めようとしてきたが、秀康はそれを殴り倒した
久しぶりに楽しい喧嘩をしている。止めるな。そんな気分だった

殴り合っていると、勘兵衛の顔が徐々に家康の顔になった
しかも笑っている。なにがおかしい。なにがおかしい
なぜ俺を徳川の跡継ぎにしない。なぜ兄を殺したのだ。なぜ俺を憎む

「もうだめだ」
どちらともなくそう言って、勘兵衛と秀康は倒れた
あわてて近習たちが駆け寄ってくる。血止めをしようとする近習を、秀康は制した
「強いな、勘兵衛。かぶき者にしておくのは惜しい」
「ふん。おまえは本当に大名か?」
「こういう大名がいてもいいさ」
秀康が言うと、勘兵衛は大笑いに笑った

久しぶりに、秀康の心からもやもやが消えた

==========================
0168X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 23:03:12ID:WdThSc+l

==========================

その喧嘩を、遊郭の二階から見下ろしている男がいる
小早川秀秋。豊臣秀吉の縁戚であり、毛利両川の名将・小早川隆景の養子である

秀秋はぐぃっと酒を呑み、喧嘩から目をそらした
結城秀康とは、秀吉の養子仲間だったが、さほどに仲が良かったわけでもない
それにしてもかぶき者と喧嘩とは、なにを考えているのだと思った

遊郭の窓を閉め、秀秋は遊女から酌を受ける
(ひひ親父め。やっと死におった)
心中で、秀吉をそうののしりつつ、祝杯をあげた。もはや何度目になるかわからぬ祝杯だ
秀秋は秀吉が嫌いだった

朝鮮で、秀秋は加藤清正を救出し、敵将を生け捕るという戦功を立てたが、それが軽率な行動だととがめられ、
一時は領地を没収されそうになったことがある。秀秋にとってはそれはどうしても許せぬことだった
秀秋は朝鮮が初陣である。そこで功を立てたというのに、なぜ罪とされねばならぬのか

秀秋は、自分が優秀であるがゆえに秀吉に嫌われたことを知っている
おそらく、そのままにしておけば豊臣家を乗っ取られると思ったのだろう
事実、秀秋の能力は、豊臣家血縁の仲ではずば抜けていた

(天下は俺のものだ。俺こそが継ぐにふさわしいのだ)
目を閉じ、秀吉に語りかけた。徳川家康や、前田利家といった顔が思い浮かぶ
この中をどう泳ぎ、天下を己がものとするか。秀秋の関心事は、それだった

==========================
0169X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 23:07:22ID:WdThSc+l

==========================

「つつ……」
「動かないでくださいまし、おまえさま」           コウ
喧嘩で真っ赤に晴れ上がった秀康の顔に、妻の鶴子が膏薬を塗りつけてくる
結城屋敷の一室である。すでにとっぷりと陽は暮れていた
「鶴子。もっと優しくしてくれ」
「優しくしてますよ。それにしてもどこでなにをしてらしたのです、結城の長ともあろうお方が」
「……」
「また遊郭ですね?」
きゅっと、鶴子が秀康の頬をつねった
「いたたた……やめんか」
「終わりましたよ」
最後に秀康の顔を撫でて、鶴子は離れた

鶴子は、秀康の正室である。養父結城晴朝の姪であり、彼女と婚姻することで秀康は結城を名乗ることになったのだ
結城の家を継いで、もう九年にもなる。それなりに長い夫婦生活を彼女と送ってきた

「相変わらず、遊郭とかが嫌いだな鶴子は」
秀康は言いながら、用意していた酒を呑もうとした。その手を、ぴしゃりとたたかれる
「酒はおやめください。傷にさわったらどうなさるのです」
「こんなもの。戦さでの傷に比べたらかわいいものだ」
「おまえさま。鶴子は、遊郭が嫌いです。ですが、男の方ですからそういうものも仕方ないと思います
 なので、側室を増やすなどなさいませ。もしもおかしな病気を移されたらどうするのです」
「大げさだな……」
「鶴子は、真剣に心配しているのですよ」
言いつつ、秀康の手から酒が没収される。
秀康は舌打ちして、ごろりと畳に寝転がった。そうするとまた、頭の中を『大老』の文字が埋め尽くしてくる
魅惑的だが、うかつに触れてはいけないような言葉でもあった。だからこそ秀康は悩む

「婿殿、おるかね?」
不意に障子が開き、養父の結城晴朝が顔を見せた
髪の毛すべて白髪で、かつては戦場を駆け回ったであろう体躯も背が曲がりはじめている
好々爺の面影を見せている、かつての結城の主がそこにいた
0170X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 23:09:09ID:WdThSc+l

「養父上」
「月が綺麗だ。どうかね、一献」
言って、秀康は酒の入った器を見せてくる
「とと様。おやめください。うちの人は喧嘩をしてこの通りです」
「なぁに、鶴子よ。男はこれぐらいの方が良いのだ。さっ、参れ」
晴朝は強引に押し切ると、秀康を連れて庭に出た。

庭はかなり冷える。晴朝はまず、庭の置石に腰をかけた

「養父上、なにか御用ですか?」
外に連れ出した時点で、秀康は晴朝の意図を悟っていた
なにか聞かせたくないことがあるのだろう
「いや、な。近頃は天下が殺伐としておるなと思ってな」
晴朝の言葉には、裏がある。このところ、前田利家と徳川家康の間で緊張が高まっているのだ
理由は、例の家康が勝手に行った婚姻のせいである
これのせいで京も大坂も、すわ合戦かという空気が流れていた

ただ、秀康の見たところ、利家は合戦を避けようとしている風に見えた
普通に戦えば、間違いなく前田利家が勝つと思う。利家にはそれだけの人望があり、誰もが豊臣家の代理人と認めていた
だが、利家の命は長くない。だからこそ、利家はどこかで強く出れずにいる

晴朝は、手酌で己が口に杯を運ぶ
「天下の動乱は近い。悲しいかな、わしは無駄に年を重ねてきた
 それだけに、戦さのにおいはわかる。それも古今未曾有のおお戦さだ
 わしがかつて北条と共に、上杉謙信とやりあった頃の戦さとは比べ物にならぬほどの大戦となろう」
酒を飲み干し、晴朝はつぶやく
「は……」
「わしにとって、結城家はすべてだ。たかが五万石とはいえ、その五万石には計り知れぬほどの血が宿っておる
 ゆえに、わしはそれを裏切ることはできん。そしてな、できれば婿殿にも、結城を守って欲しいと思うのだよ」
「……」
「だが、な。……わしは子を成せぬ男だった。そんな男が、結城秀康という俊英を子とすることができた
 これはとてつもない幸運だと思う。それを想うとき、結城にそなたを閉じ込めるのはどうかとも、思ってしまうのだ」
言って、晴朝が秀康を見つめてきた。奇妙に澄んだ目で、なにもかも見透かされているのかという瞳だ
秀康は、徳川家正嫡への未練を、見抜かれたような気がした
0171X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/24(金) 23:10:05ID:WdThSc+l

「養父上」
「思うさま、生きよ。どちらにしろこれからは難しいことになる
 考え抜いて身を処しても、家が滅びることがある。それならば、結城秀康は結城秀康として思うさま生きるのが良い
 婿殿。結城に気兼ねすることはないのだ。隠居のわしがそなたに言えるのは、そんなことぐらいだ」
「……お言葉、ありがたく頂戴いたします」
深々と、秀康は頭を下げた。晴朝はそれを見ずに、じっと空を見つめている

「大納言(前田利家)殿より、婿殿への呼び出しがあった
 わしはそれがなにかはわからぬが、よほどのことであろうな
 大納言殿は、内府(家康)殿と対立しておられるのだから」

晴朝がしみじみと言う。この老人の耳には、やはり天下大乱の声が聞こえているのだろうか
もう一度、佐々道閑とよく話をしてみる必要があると、秀康は思った

天下が乱れるとき、わずか結城五万石の自分は、どうしているのか。想像できなかった

 つづく

==========================
0172名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 23:21:01ID:u0XgqiX5
GJ
秀秋優秀派か
0173名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 23:22:19ID:DBKlmNfu
ああ!晴朝爺がぁぁ。・゚・(ノд`)・゚・。 アリガトアリガト
0174名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 23:54:55ID:G3j0SUmu
そこはかとなく隆慶な匂いが(*´Д`)
好みな文体だなぁ
0175名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/24(金) 23:57:03ID:QNIZ+pzv
なんか新スレがたってる!

むこうはリアルスレだな
0176名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/25(土) 13:52:44ID:JteaVseC
GJ
オレも秀秋優秀キャラはいい設定じゃないかと思う

作者は他にも何か書いてたの?
0177名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/25(土) 17:42:56ID:nOctMiDK
学研の某歴史IF小説よりも、よいと感じてしまう
漏れは少数派でしょうか?
0178名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/25(土) 17:55:26ID:SFgJiLjx
>>X運命

( ゚Д゚)

本物?(゚Д゚)
こんなところでなにやってんですかあなたは

>>176
>>163
書いてた。けど、ちょっといろいろあってな
作者本人が悪いわけじゃないんだが。まぁ、今はそっとしといてやれ
にしても、俺以外にもう一人あっちの住人がいるようだが、あっちには黙っといたほうがいいかな
0179名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/25(土) 17:58:27ID:9Nj4iy+T
>>177
私も同感です!
0180名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/25(土) 21:17:34ID:4w9yZQoD
本多富正・・・・キボン(;´д`)
無理かなあ・・・無理だろなあ・・・。
0181名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/25(土) 23:32:48ID:vqeV1GvU
氏のファンなんで、復帰まってるだけだよ
別にわざわざ暴露するきはないから
0182名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 01:47:27ID:VM70RiQQ
>>180
むむっ!おぬし越前の人だな?
富正でハァハァしたいなら大島昌宏著の「結城秀康」を読んどけ
富正はかなりいい役まわりでごじゃるぞ

鬼作左でハァハァしたい人には志木沢郁著の「結城秀康」がおすすめ
出番は少ないけど鳥居元忠もいい感じ

いや秀康の人格形勢において本多重次と本多富正はかなり重要な役割を果たしたと思われ…
まあ富正も重次に育てられた男だからね。
秀康も富正も幼少時代を実父ではなく養父の重次の傍で過ごしているから、
二人とも重次からの影響はかなり大きいのかもしれんよ。

実父ではなく養父というのがまたポイントだよね。
0183名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 02:08:49ID:ulWDalXR
秀康って養父何人いるんだよw
0184名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 02:31:01ID:VM70RiQQ
鬼作左は正式には養父ではないんだろうけど
実は秀康に一番影響を与えたんじゃまいかと思うんじゃがどうだろ?

鬼作左といえば当時の松平(徳川)家の名物男だし
ちびっ子の男の子達がヒーロー視するにはもってこいなのではと
秀康も富正も実父への反発みたいのがあっただろうし…

そんな訳で秀康の父親として家康と秀吉が物語ではよく取り上げられるけど
鬼作左と晴朝爺もいるんだぞということで、ここひとつお願いします・゚・(ノд`)・゚・。
0185名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 15:41:18ID:vc6S2CSW
作左と秀康のダブルヒーローにすれば、大河ドラマも作れるかな
0186名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 15:45:55ID:P5VUsrdi
秀康の大河か。渋くて泣き所もアリで良さそう。
0187名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 19:45:56ID:lYM+MY8F
戦国末期の人物なのに2大イベント関が原と大阪の陣に出てない時点でドラマとしては相当苦しくなるな。
梅毒で死んだってのはまぁ暗殺にすれば良いのかも知れんが何処で盛り上げればいいのか・・・
0188名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 19:47:02ID:VM70RiQQ
秀康も作左も晴朝もその時代に翻弄されたもののふの悲哀が
その生涯にいっぱい詰まってるからうまく物語にすれば泣けるけど
いかんせんマイナー過ぎて背景の説明もしなきゃならんし
ハードルは高そうだよね…
0189名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 20:24:05ID:MrZxOmRa
あなたは今、副業をお考えですか?
自宅で出来るお仕事をお探しですか?

あともう少しお金があれば…

私が自宅に居ながらにして、時給4500円稼いでいる方法を紹介させていただきます。
http://550909.com/?f4345251
1.まず、上記サイトで無料会員登録をしてください。
受信拒否の解除をお忘れなく。

2.登録後、トップページからログインしてください。
メンバー専用のページのメニューに 「アフィリエイト」
というところがありますのでそこでアフィリエイトの申し込みをしてください。
すると、あなた専用の『紹介用URLアドレス』を貰えます。

あとは簡単です。
誰かがこのあなた専用の紹介用URLから会員登録すると、あなたに報酬が発生します。
報酬額は、1人が登録しただけで、1000円もらえます。
@ 参加費、登録費は一切無料です。
A あとでお金がかかることはございません。
B インターネットが出来る環境、銀行口座をお持ちであれば参加できます。
C 人に会わなくてはならない、講習会への参加等一切ありません。
D 電話応対などもありません。
E 自宅で自分の好きな時間に一人で出来ます。
0190名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/26(日) 21:50:23ID:vc6S2CSW
戦国Big2の家康の次男であり秀吉の養子であり、
忌み名も両者から一字ずつとり、ドラマ性にとんだ生い立ちなのに
いまいち人生のクライマックスに欠けるのかなぁ。
でも利家や一豊で作れたんだから工夫のしようはありそうだけど…

そうか、ヒロイン役がいないorz
0191名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/27(月) 13:36:44ID:kU/UvMCw
忠輝って家康に嫌われてたわりにはすげー出世してるよな
0192名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/27(月) 20:28:07ID:3HglcyXA
早く続きをお願いします!!
0193名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 00:34:11ID:RIFU+nU2
信康・秀康・忠輝と3人も容姿が醜い息子が生まれたってことは
家康自信が醜い容貌だったのでは?有名な肖像画みてもかなり目がギョロ目でキモイ
息子は家康によく似てたってことだと思うが
0194X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 01:55:42ID:aJrToVel


    結城秀康異伝  『制外の人』

第五話 「騒擾流行り」

=========================

当時の日本は、二つの首都があると考えてよい
一つは京都・伏見であり、もう一つは豊臣秀頼のいる大坂だった
例えば、秀吉の大坂城は有名だが、彼がその華麗な生涯を終えたのは伏見城だった
居並ぶ五大老、五奉行に、これでもかというほど幼君秀頼のことを頼み、彼は死んだのだ

それゆえたいていの諸大名は伏見と大坂に屋敷を持ち、頻繁に両所を往来していた
それが今回の事件に関係がある
事件の発端は、家康が行った例の勝手な婚姻事件である
詰問されても開き直ったかのような家康の態度に、前田利家がついに激怒したのだ
利家は大坂在住の諸大名に命じ、戦さ支度を整えさせた
無論、戦さの相手は徳川家康である
そんな利家の動きに対し、家康党とも言える人間たちは、伏見において兵を整え始めた
主な家康党は、黒田長政や福島正則といった豊臣家武断派であり、誰もが戦さ巧者として名高い
奥州独眼竜、伊達政宗も家康についている
これにより、大坂、伏見、二つの首都はにわかに緊張し始め、
今日にも合戦が行われるかと町人たちは逃げ支度さえ始めていた

(見事なものだ)
さて、家康の息子結城秀康は、前田利家の動きに感心していた
佐々道閑いわく、座っていることさえ苦痛に感じるような老人が、戦さの準備をしているのだ
戦さは散歩とは違う。支度だけでも、途方も無い気力を必要とする
それを成し遂げるだけでも凄いが……
(果たして)
戦さをやる気力まで、利家に残っているかどうか
今、利家が遮二無二家康を攻めれば勝てる
黒田や福島といった人間たちは、元々三成憎しの反動で家康についているところがある
豊臣家武断派の連中が、秀吉の親友前田利家と戦いたいはずが無い
加えて、家康の言い分がどうだろうと、法に違反したのは徳川の方なのである
しかも大坂にいる兵の方が多い。これだけの要素がそろっている以上、利家は勝つだろう
0195X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 01:57:38ID:aJrToVel

「戦さはできませぬよ」
結城屋敷の縁側で腕を組んでいる秀康に、佐々道閑が声をかけてくる。秀康は道閑の方に向き直った
僧形であり、毎日そりを当てている道閑の頭は、つやつやと光り輝いていた
「しないか」
「できるだけの体なら、とっくに内府(家康)を攻めています。だからこそ、殿をお呼びになっているのでしょう」
「結城五万石の主を気にしてどうするのかな」
「子供のようにすねんでくだされ。石高はともかく、殿は太閤殿下のお子にして、内府家康公の実子
 秀頼君の兄に当たるのですぞ。それを考えれば、殿はもっと評価されて良いお方です」
「……本多富正を呼べ」
秀康が言うと、道閑が消え、代わりにいかめしい顔をした青年が顔を見せた

本多富正。十四の頃から秀康に仕える、股肱の臣である
年は秀康より三歳上で、秀康のためならば家康にも秀吉にも刃を向ける男だった
それだけに、秀康はなによりも富正を信頼している

「殿」
「富正。兵百を整えろ。鉄砲隊を二十は入れておけ。すぐに発つぞ」
「はっ」
いきなりの命令にも、富正は顔色一つ変えない。そもそも、この男は『なぜ』、ということを聞かない
秀康の言うことがすべて。そういう男だった

秀康はすぐに縁側から立つと、寝所に戻り、妻の鶴子に声をかけた
「本気でございますか?」
言われた鶴子が、思わずそう聞き返したほど、奇妙なことを秀康は言った

一刻して、武者の行列ができあがっていた

==========================
0196X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 01:59:57ID:aJrToVel

==========================

結城の一行が、大坂を行く。あちらこちらの屋敷にも武装した武者たちが詰めていて、合戦のにおいがあった
ただ、秀康は戦さにならないと踏んでいた   コシ
結城家臣の中から、特に屈強で長身の武者に輿を担がせ、秀康はその上であぐらをかいている
上半身は素っ裸。右手で扇子を握り締め、絶えず己に風を送っていた
武者袴を腰には巻きつけているが、それは白一色である

道行く人々は、武者行列にも驚いているが、輿に乗っている秀康の奇妙な格好にも驚いていた
「殿がかぶかれるとは思いませんでしたな」
馬上の佐々道閑が苦笑している。秀康はそれに答えず、扇子で己に風を送り続けていた
まだ一月だが、秀康の鍛えた体は寒風など屁でもなかった

大坂城が見えてくる
「ど、どこへ行かれます!」
またしても門兵が、秀康の進路をふさごうとして来た
とはいえ今度は、門兵の方に理がある。秀康は結城の軍兵百を引き連れているのだ
「見てわからんか。秀頼君をお助けするため、結城中納言秀康、大坂城に参上いたした」
先頭を行っていた、馬上の本多富正が、大声を張り上げる
「しかしその兵は」
抗弁しようとする門兵の前に、秀康は輿を近づけさせた
「貴様ら、それでも豊臣が臣か。天下の一大事ぞ
 わしは前田大納言利家殿に呼ばれておるのだ。どかぬか」
「その格好で、ですか?」
「これはわしの心だ。豊臣家に対して一切の異心なし。その裸の心をあらわしておるのよ」
秀康は笑って言い捨てると、門兵を無視して結城の兵に進軍を命じた

大手門を過ぎると、戦さのにおいが濃くなった
各大名の手勢があちらこちらに詰めている。秀康のように鉄砲まではそろえていないが、供回りにしては装備が重い
その誰もが、結城の一行を見て、殺気をみなぎらせた

「嫌われたものですな」
道閑が、輿の上の秀康に声をかけてきた
「覚悟の上だ」
「殿のことではございませぬ。内府殿のことにございまする」
「……」
「殿に向けられておるこの憎しみは、本来家康公に向けられるべきもの
 ごらんなされ。誰もが、今にも結城に斬りかかって来そうでござる
 殿でこれですから、家康公が現れたらいったいどれほどの憎しみになるか」
「道閑。おまえは、徳川の天下が難しいと、そう言いたいのか?」
「いえ。根深くない憎しみは、たやすく親しみに変わりまする。
 嫌われるのもまた、内府殿の計算にござりましょう
 今はこうして、天下を騒がすのがあの御仁の計略にございますれば」
「いろいろとややこしいな」
秀康はそう言っただけで、輿を進めさせた
0197X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 02:01:03ID:aJrToVel

さすがに城内へ結城の軍兵を入れることはできない
秀康は輿から降りると、佐々道閑だけを引き連れて宇喜多の詰め所に向かった
「なんだその格好は」
床机に座っていた宇喜多秀家は、半裸の秀康を見て声をあげた
秀家は鎧もつけておらず、平服のままだった
「裸は人の警戒を解きます」
「かぶき者の真似か? 派手なことだな。だが、さすがにその格好で城内には入れんぞ」
「いえ、前田利家殿にお取次ぎください」
「わかった。寒かったろう、火にでも当たっていけ」
秀家に勧められ、秀康は手を炉端にかざした。じんわりと体が温まっていく

「それにしてもいい度胸だな」
秀家がからかうような声をかけてきた。この男は闊達で、言葉の一つ一つに嫌味が無い
そのせいか、諸大名にも宇喜多秀家は人気があった
「なにがです?」
「おぬしは徳川の息子だ。太閤殿下の養子とはいえ、有事には内府殿の下につくと誰もが思っている
 わかるか? 我ら反徳川の人間からすれば、おぬしは敵に見えるんだよ」
「それはそちらの勝手でしょう。わずか五万石とはいえ、結城は徳川に臣従しているわけではありません」
少しだけむっとして、秀康は言い返す。徳川家臣のように思われてはたまらなかった
「まぁ、な」
それ以上言わず、秀家は話題を切り上げた
それから秀康は正装に着替えた

しばらくして、前田の家臣がやってきて秀康を導いてくる

==========================
0198X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 02:02:44ID:aJrToVel

==========================

石田三成というのは、不思議な男である
人物の評価というのはその死後に定まるとは、よく言われる言葉であるが、
四百年経った今ですら彼の評価は定まっていないと言ってよい
例えば、今日の我々が歴史小説を一つ、手に取る
そこで登場する石田三成像は、千差万別であり、一定でない

それも無理からぬことで、例えば関ヶ原の死後、家康が天下を取って後は彼の悪評がばら撒かれた
傲慢、横柄な策謀家であり、卑怯者。ところが江戸時代、そんな三成像にに敢然と反論した人物がいる
徳川光圀、世に言う水戸黄門が三成こそ真の臣たる姿と激賞したのだ
そんな風に、三成の評価は定まらずにとうとう現代までやってきた
しかし昨今の風潮を考えれば、どちらかというと世人は三成に好意的である

話がそれた

石田治部少輔三成は、石田屋敷の茶室で茶を喫していた
一つため息をつき、茶器を畳に置く
「そのため息がようござらぬ」
まるでとがめるような声がかけられた。声の主は、島清興。通称左近
三成に過ぎたるものと唄われ、一流の評価を与えられたいくさ人である
いわば三成の軍師であり、実戦となれば彼が石田軍の侍大将となる

「なにがだ、左近」
三成は左近を見つめ返した。すると左近はひげを撫で、三成のひざ元に菓子を進めた
「大名というのは、顔で笑って心で泣くもの。そのように憂鬱を表に出すものではござらぬ
 いや、そもそも殿は感情を表に出しすぎで……」
「もういい、左近。ため息の一つぐらい許せ」
三成は言って、またもため息をついた。左近が苦笑してくる

三成のため息には理由があった。せっかくの家康討伐の好機であるのに、前田利家が動かないのである
いま、利家が伏見へ全軍を率いて攻め上れば、たやすく家康の首をあげることができるのだ
ところが利家は動かない。正確に言えば、動けないのだ
老衰によるものか、彼の衰弱ははなはだしく、戦さに耐えられなくなっている
0199X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 02:03:42ID:aJrToVel

「それにしても殿はご運が悪ぅござるな」
左近がさりげない口調で言ったが、三成は嫌な気分になった
運のよさは名将の条件であると信じられている。ところが、三成は武運というものに恵まれぬ男だった
「どうにもなるまい」
利家の健康までは面倒が見切れない。三成は言葉にそういう意味をこめた

家康と利家に別れ、戦さを引き起こすような状態に持っていったのは三成である
最初に専横の動きを見せたのは家康だったが、それを逆臣のものであると糾弾し、騒ぎ立て、
ついには大老の前田利家、上杉景勝、宇喜多秀家、毛利輝元らを家康の敵側に押しやった
これにより、大坂側の軍勢は伏見側よりはるかにふくれあがったが、肝心の利家が動けないのではどうにもならない

「せめて殿が連合軍を率いるほどのご器量をお持ちならば。こうはならぬでありましょうに」
左近はみずから茶を立てながら、言いにくいことをずけずけと言ってくる
「くどいぞ左近。それも、どうにもならないことだ」
「しかし前田利家亡き後の、旗頭を考えねばなりませぬ」
左近が急に真顔となり、じっと三成を見つめた
「加賀殿(前田利家)は死ぬか?」
「長くはありませぬ。侍医を一人、抱きこみましたが、半年ももたぬそうで
 いや、一月もつかどうかさえ、危ううござる」
「……」

三成の頭にあるのは、肥った家康の顔である
すでに利家と変わらぬ老齢でありながら、あの男はかくしゃくとしている
数年は死なないだろう。それがなにより厄介だった

他人は知らず、三成は家康が豊臣家にとってもっとも危険な人物であると感づいていた
禄高は二百五十万石であり、戦さも巧く、人望もある
そしてなにより厄介なのは、その野心だった。天下を望む野心を家康は持っている
その野心を、家康は秀吉死後、徐々に動かし始めた
それに三成は気づき、手を打っているが、加藤清正といった豊臣家武断派はそれに気づいていない
相変わらず、自分が嫌いだ許せぬとわめくだけで、豊臣家にとってなにが危険かまったくわかっていないのだ
救いようのない馬鹿どもだった
0200X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 02:05:28ID:aJrToVel


「ま、無難なところでは毛利殿でござるかな」
左近は利家亡き後、家康に対抗するには毛利輝元を祭り上げろと言っているのだ
「毛利殿か」
三成は暗澹とした気持ちになった。毛利輝元は、利家に比べて器量が劣る
いや、それだけならまだいい。優秀な補佐役がつけばいいだけのことだ
最大の問題は、毛利輝元自身に豊臣家に対する忠誠も義理もないということだ

「ただ、毛利殿ではいささか弱うござる」
「ならばどうする、左近?」
「もっと良い手がござる」
「それは?」
「家康公が死ねば、あるいは」
「なんだと?」
三成は絶句した。左近はふざけた調子もなく、語り始める

「徳川家には最大の問題がございます
 嫡子には三男秀忠殿と家康公は定めておりますが、徳川家臣団が支持しておるのは、次男結城秀康殿にございます
 また、秀康殿も家を継げぬことに不満を抱いている様子
 さらに秀康殿は、太閤殿下の養子であり、豊臣家への義理もあり申す
 内府殿が生きているため、これらの問題は表に出ておりませぬが……」
「内府が死ねば、徳川は二つに割れるということか?」
「はっ」
「だがどうするのだ。家康は死にそうもない」
すると左近は、少しだけ思案するような顔になった

「万事、左近にお任せを。殿は結城秀康にお近づきください」
「中納言殿、か? だがわしは人に媚びへつらうのは苦手だ」
「そんな必要はございませぬ。ただ、殿の豊臣家を想う気持ちをぶつけなされ」

左近が言いきり、頭を下げる。三成は、茶菓子に手をつけようとして、やめた
茶菓子が干し柿だったからだ


    つづく

==========================
0201X運命 ◆UO9SM5XUx. 2006/11/28(火) 02:06:11ID:aJrToVel
なんか断ってなかったので、一言だけ

※史実とは違いますので、ご注意を
  物語として楽しんでくだされば幸いです
0202名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 02:21:50ID:mjJVHT7p
途中から疑問で史実かどうか聞こうとしたからどうも。
0203名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 05:54:44ID:wLH6v6Ra
お、オモシロイ!
物語として楽しんで読んでますから続けて下さいね。待ってますー。
ここらで女性も一人くらい出してちょこっと華やかにしてくれると嬉しいな・・。
あくまで勝手なリクエストですごめんなさい。
0204名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 09:37:13ID:8q0DVxc6
晴朝とか冨正とか、登場人物のリクエストにこたえてくれているのもうれしいよね
成政のキャラもおもしろいと思う。
0205名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 16:38:29ID:Gd8cn+/Z
こっから史実と外れていくのか。期待。
ところでこのころの結城五万石って下野のことだよね?
0206名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 17:58:15ID:YzJQqWT3
いや下総が本拠。
10万5千石だったような・・・

結城は3国和合の地(下総・下野・常陸)と呼ばれ、
また鬼怒川の水運ルートを持ってた事もあり、
巷説で結城100万石とも言われたらしい
0207名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 18:01:29ID:uUL5MnX7
>>205
>>206

>>136
どっちが本当なのかね
0208名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 18:06:38ID:ab2OiV8I
 面白いです。
家康といえば子供としては、十一男五女が知られています。
もっとも、「幕府祚胤伝」によれば、忠吉と信吉の間に松平民部、
信吉と忠輝の間に小笠原権之丞がいたとされてますね。

松平民部は家康41歳の子供で厄に当たる為、秀康の養子となっております。
民部のエピソードとかあってもいいのでは・・
いやマイナーだからムリッぽいかw
小笠原権之丞は大阪の陣で豊臣方になってますね。

土井利勝や内藤信成も家康の子であるといわれていますが、
一番ユニークなのが
両替商・後藤屋。家康の子供であるから初代後藤屋が、その家督を継がせたという
逸話は有名で、商人ながら家康の子孫ということで幕府にあって
三禁物のひとつとして老中に恐れられるほどの存在だったことは
つとに有名。
0209名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 19:11:30ID:eByNlEDt
秀康はもちろん不細工設定だよな?
0210名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 21:19:11ID:6iJo101U
この分だと家康暗殺で関が原勝利かな?
個人的には大阪の陣まで行って欲しいが
0211名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 21:45:04ID:iXHG3ixd
西軍秀康も面白いかもな
景勝と共同軍張って
家康と秀忠をメッタ切りとか
あとの始末を考えるのが
苦労しそうだが
0212名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 22:54:31ID:ajQZmdwI
暗殺とかはちと興ざめなんだよなあ。
0213名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 23:11:25ID:mjJVHT7p
>>208
そういう知られていない人物も必要かもね。
0214名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 23:22:13ID:eMs60FUg
>>209
当たり前だろイケメンなら普通に後継者にされてたんだから
0215名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/28(火) 23:52:19ID:GeuF6my4
秀康が養子にいった頃なら結城家の所領は十万一千石とか五千石とか
とにかく十万石くらいでしょ
たしか小田原の役の後だったかな?あいまいだった土浦とその周辺を
秀吉が正式に結城家の領地として認めたはず。
秀康も関東滞在時には結城じゃなくて土浦にいることが多かったとか

あと結城四天王なんていわれた水谷家・山川家・多賀谷家なんかは
立場的には一応独立した大名なんで、その領地分はこの結城十万石には入ってないけど
一番独立心が強かった多賀谷家でも小田原の役後には
秀吉に結城家の配下という立場にされたみたいだから、その辺もまた複雑だよね。

まあとりあえずここでは本領下総結城に五万石、その他土浦など飛び地も合わせて
十万石ということで問題ないっす。
0216名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 00:21:20ID:VsXl9rNs
越前騒動のときの久世但馬って、もとは佐々成政の配下だったよね
史実での成政と秀康の接点てどのあたりだったのかな
0217名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 02:50:09ID:SwJoMKXU
>>216
結城秀康でぐぐって、二番目のサイトを見てみるべし
0218名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 05:44:35ID:NUniN5rb
関係ないけど水戸黄門の助さんは佐々成政の子孫
0219名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 12:05:25ID:nLoMLfRP
>>20 加藤清正が日本人で初めて、朝鮮から梅毒を日本に持ってきた人ですよ?
0220名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 16:59:53ID:zc1Mvfib
>>217
大阪の陣のときの義直か頼宣にも同じような話があるな。
0221名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 21:09:58ID:VsXl9rNs
秀康のエピソードみるにつけ、家康と秀康の没年が逆だったらと思う
戦死や刑死なら仕方ないが、親より先に病死するなよ
0222名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 23:24:15ID:EooNzeAP
>>221
親不孝ものだなw
0223名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/29(水) 23:33:59ID:wQWiUMjx
家康からすれば秀康には死んでほしかったろ。
徳川兄弟の最年長者が、有事には豊臣方参戦すると公言してるのだから
幕府からすれば眼の上の瘤

だから近年暗殺説も色を帯びてきている訳で
0224208ですが2006/11/30(木) 01:07:54ID:DqjITGnN
 そういえばひとつわすれていたよ。
秀康は双子だったという話は結構有名ですよね。
双子の片割れが、どこかにいるはずなのですが
誰に引き取られたとか分からんのですが、
秀康の双子の弟の居場所知ってる香具師いない?
これも話しに出してもいいようなきもする。

家康が秀康を嫌った理由は双子で縁起が悪いので
という話も聞く。

もうひとり家康の息子で秀忠の同母弟の忠吉も双子という
のも秀康同様に知ってる香具師は知ってるよね。
こいつも病死しており

秀康と忠吉とも双子として生まれ
そして病死としてだされつつ、その実、死因がはっきりしない。
そして二人の共通するのは秀忠の家督継承における脅威になりうる点があるな。

0225名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/30(木) 02:13:57ID:bO5sEWBa
>>224
秀康の双子の片割れはお万の方の実家の
永見家の養子になって永見貞愛と名乗ったとか。
それ以上は分かりません…^^;

忠吉の双子って松平民部??
家康の前厄の子供だから違うかな…。
この人は秀康の養子になって大坂の陣で活躍したらしいですね。
もし、物語に登場させられるなら松平民部も是非登場させて欲しいです!

あと、隠し子では五男・武田信吉の弟にあたる大坂の陣で豊臣方に属して
戦死した小笠原権之丞も有名ですねー。
0226名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/30(木) 03:00:39ID:u16Sg8bK
>>X運命氏へ

氏の作品の外部移転について、話がつめられています
どうか雑談板か、本スレに一度お越し願えないでしょうか?
0227名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/30(木) 05:39:41ID:3iA0ZEoJ
秀康に一番死んで欲しかったのは秀忠なわけで、もちろん秀康を暗殺したのも秀忠(柳生宗矩)なわけで・・・(。。;)
0228名無しさん@お腹いっぱい。2006/11/30(木) 07:55:42ID:t7YTsr5k
ソースは何て漫画?
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています