米英の傍受システム「エシュロン」10月21日を「エシュロン妨害の日」と決めて,
ネット活動家が「妨害」呼びかけ

(CNN) 米英両国などが共同運用しているとされる、世界的な通信傍受システム「エシュロン」に反対するインターネット上の活動グループが、10月21日を「エシュロン妨害の日」と決めて、ネット利用者らに抗議行動を呼びかけている。エシュロンが反応するといわれる「爆弾」「テロ」などの単語を電子メールで一斉に多用し、情報をかく乱する作戦だという。

「エシュロン妨害の日」を設けたのは、ネット上で活動する「サイファーウォー」という団体。リーダーは、米人気テレビ番組「Xファイル」に登場するFBI捜査官と同じ「スカリー」を名乗る人物だ。「スカリー」氏は先月末、電子メールによる声明で、「エシュロン妨害という目的は達成できない可能性もあるが、黙って監視されているより不快感を示すべきではないか」と呼びかけた。

同団体のホームページでは、エシュロンの注意を引きつける単語として、1700語のリストを掲載している。この中には、CIA(米中央情報局)のように政府機関を指す言葉や、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長などの人名も含まれている。

エシュロンは米国家安全保障局(NSA)が中心となり、英国など4カ国が協力して、電話での通話やファックス、電子メールなどを傍受しているとされるシステム。米英などは、エシュロンが冷戦終結後の今も活動しているという疑惑を全面的に否定している。しかし今年5月には、欧州議会に「エシュロンは間違いなく存在する」との報告書が提出されて注目を集めた。
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