有史以来、人間は発明しつづけてきた。
いやむしろ、ある目的のためにその指標を生み出してきた、といったほうがただしい。
中国の賢者による紙の発明、活版印刷、あるいは弓や投石器といったもの、いくらでもあげられる。
そして文明の利器を生み出すたびに人間はそれ自身に姿を似せてきたのだった。
人型ロボットが本格的に台頭することにより、人間はその形をロボットそっくりに変えていくのは
疑いようもない事実である。
考えてたことがあるだろうか、蒸気機関の発明以来、私達の体に穴が開き始めたこと。
シャノンやチューリングによるコンピュータの誕生は私達の頭の骨格をも歪めてきた。
もとをただせば私達の体が光っているのは電気が都市を眠らせぬようになってからなのだ。
近い将来、人間はロボットそっくりになる。そのとき私達はどのようにロボットと差別を図ればよいのだろうか。
否、ロボットが、われわれでもある、そんな時代がくるのだろうか。