(ソースより抜粋)
京アニ放火事件から半年 国内外のファンが訪れ追悼
36人が死亡した「京都アニメーション」の放火事件から18日で半年になり、
解体工事が進められている現場のスタジオ前には、国内外からファンが訪れ追悼する姿がみられました。

事件から18日で半年になり、全焼して解体工事が進められている第1スタジオの前には、午前中から国内外のファンなどが訪れ、静かに手を合わせて亡くなった人たちを追悼していました。

相模原市から父親と訪れた中学2年生の男子生徒は「この半年間、テレビで事件のことを見るにたびに胸が痛くなりました。
アニメを見るきっかけをくれたのが京アニだったので、これからも全力で応援したいです」と話していました。

40代の父親は「この半年間は胸にぽっかりと穴があいたような感じで、スタジオが解体されてさら地になる前に手を合わせようと来ました。
安らかに眠ってくださいと、それだけを願いました」と話していました。

また、8歳の娘を連れて大阪から訪れた20代の女性は「京アニには青春が詰まっているので、半年の節目に手を合わせに来ました。
娘に新しい作品が見せられるよう、京アニに明るい未来が待っていてほしいと願っています」と話していました。

日本に留学している19歳の中国人の男性は「事件から半年たっても悲しみはことばにすることができず、尽きることもありません。
犠牲者たちに感謝を伝え、できるだけの支援をしていきたいです」と話していました。

京都アニメーションの代理人の弁護士は、跡地の利用方法について「ご遺族や地元の関係者などとも協議し、諸般の事情を総合的に考慮して判断していきたい」とコメントしています。

◆遺族「悲しみは変わらない」

事件から半年となる中、亡くなったアニメーターの石田奈央美さん(当時49)の母親が取材に応じ、「時間がどれだけたっても、悲しみは変わらない」と胸のうちを語りました。

母親は、「ほかの場所ではなく、スタジオがあった場所に慰霊碑を建ててほしい。慰霊碑がないと、何十年もたったときにあの場所で大勢の人たちが
一生懸命大好きなアニメーションを作っていたことが忘れられてしまう」として、
会社側が地元の住民と調整して進めてほしいと話していました。

町内会長「跡地利用は住民の意見も考慮して」

第1スタジオの跡地について地元の町内会は先月、加入する23世帯の一致した意見として、
不特定多数の人が訪れるような慰霊碑や公園を整備しないことなどを求める要望書を京都アニメーションに提出しています。

事件から半年を前に地元の因幡東町内会の安達欽哉会長が取材に応じ、
「玄関の扉を開けると人がいたり、車を出すにも声がけをしてよけてもらわなければならなかったりするなど、住民も肩身の狭い思いをしてきた。
子どもたちも外で遊ぶことができなくなってしまった」と事件後の周辺の状況を説明しました。

そのうえで安達会長は、「遺族のかたやファンが慰霊碑を建ててほしいという気持ちは理解しているが、この場所に建ってしまうといろいろな人が無制限に来てしまうことになる。
私たちの日常生活を脅かすような場所にはなってほしくない」と話しました。