子供4人を東大医学部へ入れた主婦の脳育
3歳までにのべ1万冊の読み聞かせ

3男1女を育て、全員を国内最難関の東京大学理V(医学部)へ合格させた佐藤亮子さん。
その子育ては「3歳までに1人につき、のべ1万冊の読み聞かせをし、のべ1万回童謡を歌って聞かせた」というものだったという。
『「東大に入る子」は5歳で決まる』の著者で精神科医の和田秀樹さんと「0歳から始める本当の英才教育」について対談してもらった――。

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『プレジデントベイビー 0歳からの知育大百科 2019完全保存版』より。右が佐藤亮子さん、左が和田秀樹さん。(撮影=市来朋久)

(略)

3歳までに1人につき、のべ1万冊の読み聞かせをした

【和田】ボクも小さい頃はミニカーが大好きで「車の名前ならば誰よりも知っている!」と、自信満々でしたよ(笑)。
あと、もうひとつ大切なのが賢いことはカッコいい、勉強することはカッコいいという思い込みを子どもに持たせること。
東大とか医者とか、そういうものに対する憧れをじわっと持たせる。

【佐藤】じわっとね(笑)。私も家の中の知的な雰囲気は大切にしていました。身近なところに新聞や本を置いたり、読み聞かせをしたり。
3歳までに1人につき、のべ1万冊の読み聞かせをし、のべ1万回童謡を歌って聞かせました。すごいでしょ?

【和田】それはすごい!

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「根拠のない自信」を「根拠のある自信」に変える方法

【和田】できることをとことん褒めて「自分は賢い」「自分はカッコいい」「勉強は楽しい」という幻想を持たせる(笑)。これが幼児教育の第一歩です。
それができれば、あとは「根拠のない自信」を「根拠のある自信」に変えていけばいい。

【佐藤】和田先生は「根拠のある自信」を育むには、どうすべきだとお考えですか?

【和田】なるべく早い段階から、ひらがな、かたかな、1桁のたし算、九九、そういう基礎学力をしっかりと丁寧に身に付けさせることだと思います。
こういう勉強って、やれば誰でもできるようになる。できない子どもというのはまずいません。
そもそも子どもというのは単純作業とか、ものを記憶するとかいうことが好きですし、得意なんです。
もちろん中にはそういうことが嫌いな子どももいますが、親が子どもの喜びそうなおはじきを作って数に興味を持たせるなどの努力をすれば、
子どもは必ず喜んで勉強するようになります。がんばってできるようになるという成功体験を積むことで、根拠のある自信が身に付いていくんですね。

【佐藤】うちの子どもたちも早い段階から公文の教室に通わせましたが、最初はなかなか興味を持ってくれなくて。
ですから最初はまず私が公文のプリントをやってたんです(笑)。「これ、楽しいな」なんて言いながら、子どもが近づいてくるのを待って。
半年かかりましたけど(笑)。

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「あれ、この子、7+8が他の計算より0.005秒遅いわ」

【佐藤】一緒にたし算の勉強なんかをしていると、「あれ、この子、7+8が他の計算より0.005秒遅いわ」とか気が付くんですよ。
その小さな違いが、のちのち大きな躓(つまず)きの原因になると思って、7+8を何度も練習させました。
0.005秒の違いに気付いてやれるのは親だけですから、一緒に乗り越えていけるようなやり方を探せばいいんです。
やはり、子どもが勉強できないというのは、私は親のせいだと思いますね。親の努力不足。できないのはやり方が間違っているから。
その子に合ったやり方を見つけてやれるのも親だけだと思います。

【和田】万人に通用するセオリーのようなものを求める親がいますけど、やはりそれも手抜きです。

【佐藤】よく私のところに「私も佐藤さんのような芯のある子育てがしたいです」と言ってくるお母さんがいるんですが、
私、子育てに全然芯なんて持っていないんです。育児書を20冊ぐらい買いあさり、読みあさり、わが子に合うやり方はどれだろうと試行錯誤を繰り返してきただけ。
まったく行き当たりばったりの、出たとこ勝負で(笑)。

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