悠長なことを言っておられるから、このような皇統の危機を迎えてしまったのでしょう。
今は平時ではないのです。平時ではないのに、相も変わらず十年一日の態度をお取りになっているから、
時代の変化とともに変容した危機の内容に、全く対応できていないというわけなのです。


諸兄らに問う。いったい、あなたがたにとって皇室とは、何なのか。
あなたがたの言葉に見られる皇室への姿勢は、礼儀と豊富な知識とは裏腹に、
心が感じられない。熱意が感じられない。ただ単に、知識を披露し合い自らが「知識選民」であるかの如くを確認し合っているようにしか見えない。
わずかに、邪馬台国侍氏の言動に、ポジティブな熱意を感じるばかりである。

我々にとっての皇室、あるいは愛国心といったものは、
国史を視力を落としてまで勉強し続けることによって理解できるというものではないだろう。
もっと素朴なものだ。それは我々のアイデンティティの源だ。我々がこの困難な世界で生きるのあたっての拠り所、支え、あるいは自尊心といったものの母体なのだ。
それ以上、難しいものではない。歴史を隅から隅まで調べつくして初めて出てくる結論なのではない。
もっと、今を生きる人間の問題なのだ。今を生きる人間の大切な支え、それが皇室なのだ。

本を読むことは大切だが、それだけでは生きるに不十分だ。
それに、皇室は酒の肴ではない。