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地球物理学者ビル・マグワイア(ロンドン大学名誉教授)が、「次に地球を襲う3つの巨大災害」の中に日本の箱根をリストアップした。
他の2つは、エル・ニーニョ現象とヒマラヤ山脈の断層線である。
2015年のエル・ニーニョは、数千人規模の死者をもたらす干ばつを招くのではないか、とオーストラリアの科学者たちが予測している。
一方、ヨーロッパとカリフォルニアでは集中豪雨や洪水が予想されている。唯一の救いは、
エル・ニーニョが大西洋でのハリケーンの活動を抑え込むということだろう。
ヒマラヤの断層線は、4月にネパールを襲った地震よりもはるかに大きな巨大地震を起こすのではないか、と危惧されている。
南北を大きなプレートに挟まれたこの断層線の地殻に、マグニチュード8以上の地震6個分のエネルギーが溜まっているという。
もしも巨大地震がインド北部の都市近くで発生すれば、100万人もの死者が出るのではないか、と地震学者は恐れているのだ。

では、箱根はどういうことか。マグワイア名誉教授によれば、箱根の温泉地域で噴き出る火山性蒸気に、危険な兆候が見られるという。
芦ノ湖の水は2つの巨大なカルデラを満たしており、最大のカルデラは直径10qを超えている。
これらは約5万年~18万年前に発生した箱根山の噴火によって形成された。
そして今、マグマが再び地表に到達しつつあるかもしれない不吉な前兆が現れている。日本の専門家たちは、
火山の下での地震活動の増加や温泉からの激しい蒸気の噴出を見て、脅威レベルを2(最大レベルは5)に引き上げた。
だが、今後の噴火がどの程度の規模になるかは予測困難である。もちろん、火山が再び休眠状態に戻る可能性もある。
住民たちは不安で神経をとがらせている。