二十一世紀枠で今春の甲子園出場校候補にあがった札幌藻岩高野球部に
十九日までに、新一年生の山崎まりさん(15)が入部した。
中学時代は硬式野球チームのレギュラーでならし、選手として活躍することを夢見ていた。
高野連の規定で選手登録は難しいため、マネジャーとして登録するが、
選手とともに「打倒駒苫」を掲げ「甲子園」を目指す。

山崎さんは、小学二年生の冬に兄の影響で野球を始め、中学では硬式野球チーム・札幌真駒内シニアに入り、
三年夏に八番セカンドのレギュラーに。
今年三月には、千葉県で行われた女子硬式野球日本代表チームのセレクションに挑戦し、
百十人中二十一人しか合格できない狭き門をくぐり抜け、代表候補となった。

山崎さんは札藻岩高合格後、同校野球部の川村英生監督(40)に相談。
高野連の規定で試合出場はできないため、「入部しても選手登録はできない」と告げられた。

熊本商高を卒業後、タレントの萩本欽一さん率いる社会人野球チーム
「ゴールデンゴールズ」(茨城県)に入団した片岡安祐美さんの例を含め、
女子選手が高野連の大会に出場したケースはない。
山崎さんは「選手としてできればうれしいが、今はマネジャーとしてチームを支えたい」と決意している。

一方で、山崎さんは部活終了後は、社会人女子硬式野球チームの練習に参加し、技を磨く。
川村監督は「本人の意気込みをなるべく尊重し、人が足りない時のキャッチボール相手など、
できる範囲のことをやってもらう」と話す。

現在、野球部は、山崎さんを含め新入部員十五人が入部し、部員数は計四十九人。
山崎さんは「チームの甲子園出場が目標。夢は女子野球が将来、
五輪種目になった時に出場し、世界一になりたい」と目を輝かせている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050420&j=0019&k=200504204670
札幌ドームでの日本ハム道内開幕戦の始球式で男子選手顔負けの速球を投げた山崎さん
http://www.hokkaido-np.co.jp/Photo/20050420.200504204670.jpg