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レアメタル:急騰にメーカー悲鳴…ハイテクに不可欠

インジウム、ジルコニウム、レアアース、モリブデン−−。
日ごろ耳にしない言葉だが、携帯電話や自動車、液晶テレビなど身近な製品を作るのに欠かせない金属だ。
世界的に埋蔵量が限られるため、総称してレアメタル(希少金属)と呼ばれているが、
このところの価格急騰にメーカーが悲鳴をあげている。
日本は世界有数の消費国だが、輸入に頼っており、供給が途絶えると生産が大打撃を受ける。
政府もレアメタル対策に乗り出したが、有効策は見いだせるのか。

◆中国の動向が影響
「原材料価格の高騰が大きな減益要因だ」。
ホンダの青木哲副社長(現会長)は07年3月期連結決算の会見で、レアメタル高騰への懸念を口にした。
過去5年間で、排ガス浄化用触媒に使う白金の価格は2.4倍、
自動車用鋼材に使うモリブデンは6倍にもなり、自動車メーカーの利益を圧迫している。

家電メーカーも同様だ。東芝は「多くの製品にレアメタルが必要で価格高騰の影響は大きい」と話す。
携帯電話一つとっても、電池にリチウム、ニッケル、マンガン、コバルト、液晶ディスプレーにインジウム、
内蔵スピーカーにコバルトやジルコニウムと、レアメタルだらけ。
ほとんどすべてを輸入しており、価格高騰は日本経済に大きな影響を与えかねない。