■年度について
誤植でしょう。
ただ具体的な会計期間が明示されているため問題を解くうえで実害はほぼありません。
ですので、誤植としてはお詫びすれば済む程度(救済措置は必要ないレベル)だと思い
ます。

しかし。その後の対応が最悪です。
日本企業を前提として出題しているはずなのに「欧米では〜」「一部の企業では〜」と
いう例外的事例を持ち出して、そういう場合もあるから、誤植ではないし、お詫びもし
ない、という対応をしてしまいました。

これは、組織として、人として、もっともやってはいけない対応でしょう。
この瞬間は責任を逃れるかもしれません。批判をかわせるかもしれません。しかし、
信頼というもっとも失ってはいけないものを大きく毀損しました。正直、呆れました。

■問題自体について
本問が火を吹いているのは難しいとか何とかよりも2級独自の特質から来るものだと思
います。つまり、2級は明確に試験範囲が決まっていて、市販されているテキストを愚
直に勉強すれば受かりますよ、という暗黙の了解があったわけです。ご存知のとおり
1級は試験範囲はあってないようなものです。何が出ても文句は言えません。たまに
本当に会計士すらも出来ないほど高難度の問題も出題されますが、少々の不満は出る
もののここまで炎上はしません。それは、受験者側に、1級は何が出てもおかしくない
という意識があるからだと思います。あと、1級は相対試験というのもありますよね。
超難問が出てもそれは受験生全員にとって同じ条件なわけで、問題の難易度に関わら
ず上位10%に入れば受かります。
それに対して2級は絶対試験ですから、問題の難度次第で合格率が激変するわけです。
真面目に勉強してきたかどうかよりも簡単なときに受けたかどうかで合否が決まると
いうのは、不公平感を強く生む原因となることでしょう。
それが今回炎上している一因だと思います。