第4章 司法書士の義務
第21条(依頼に応ずる義務)
司法書士は、正当な事由がある場合でなければ依頼を拒むことができない。

本条文は、医師の応召義務と同様に司法書士の応召義務を定めた規定だ。
患者が急病し近くの病院に行って医師が診療を拒絶、その結果患者は死んだ。
この場合は、医師法の条文を根拠に患者の遺族は医師に対し損害賠償を請求できる。

同じく、事故に会った被害者が裁判所に提訴すべく司法書士に地方裁判所の訴訟事務を依頼した。
しかし、司法書士は地裁案件の依頼を断わった、この事例では拒絶した司法書士は
司法書士法21条で違法行為をしたことで、依頼者に対し損害賠償金を支払う義務が発生する。
なお弁護士法には応召義務がない関係で、司法書士とは違い、弁護士は訴訟依頼を拒絶できる。