七、ティッサ・メッテイヤ
814 ティッサ・メッティヤさんがいった、――「きみよ。婬欲の交わりに
  耽る者の破滅を説いてください。あなたの教えを聞いて、われらも独り
  離れて住むことを学びましょう。」
815 師(ブッダ)は答えた、「メッティヤよ。婬欲の交わりに耽る者は教
  えを失い、邪まな行いをする。これはかれのうちにある卑しいことがら
 である。
816 かつては独りで暮していたのに、のちに婬欲の交わりに耽る人は、車
  が道からはずれたようなものである。世の人々はかれを『卑しい』と呼
  び、また『凡夫』と呼ぶ。
817 かつてかれのもっていた名誉も名声も、すべて失われる。このことわ
  りをも見たならば、婬欲の交わりを断つことを学べ。
                         〔スッタニパータ〕