また、学会で、この信仰によれば生命力が強くなる、ということの文証は「更賜寿
命」という文である。その前の文に「我等愚痴 誤服毒薬 願見救療」すなわち、
われら愚痴にして誤って毒薬を服せり、願わくは救療を給えと。当世の体を見るの
に、みな「我等愚痴」のことばに当たり、誤って毒薬を飲むというが、みな邪教に
迷って、その生命力および福運が衰減して、病み疲れているかたちである。そこで、
願わくは救療を給えと、言わざるをえない。ここに、宇宙唯一の御本尊あり、弱っ
た生命に、衰減した福運に、うまくいかない事業に、さらに寿命を与えようとおお
せになっている。なぜ、すみやかに、末法の御本仏、出世のご本懐たる三大秘法の
本尊を信じないのだ。まこと「我等愚痴」というが、愚痴なものである。
 また、御本尊を守護する側も、すみやかに謗法を去り、勇気を盛りおこし、たが
いに怨嫉することなく、一団となって、広宣流布の大道へ進もうではないか。

(昭和二十八年二月十五日)