>>135つまり表象主義(記号処理主体)では強いAIは実現できないだろうと言う事。
行動主義を全て否定するわけではないが、以下にヘビとネコの狩りを使って表象の意義を説明したい。

ヘビはネズミを捕らえるとき、まず熱センサを用いる。
そして毒牙によってネズミを攻撃する。
毒死したネズミは体温が低下するためヘビは嗅覚を使ってネズミに近づく。
ヘビはネズミの頭側からしか食べられないため触覚を用いてネズミを呑む。
このようにヘビはただ感覚に反応しているだけでネズミを知覚しているわけではない。
つまり表象は持たないのである。

ネコはいくつもの感覚器官(目耳鼻髭)から受け取った信号を同時に利用する。
また対象の持続性を持つ、したがってネズミが長椅子の下に逃げ込めば反対側から出てくることを
予測して待ち構えることができる。
ヘビにはこれはできない。ネコは感覚からの信号が無くてもネズミのことを考えることができるのである。
ネコは様々な感覚からの入力を組み合わせたネズミの表象を持っている。
その表象はたとえネズミからの感覚を直接受け取っていなくてもネコの頭の中に存在する。
ネコにはこのネズミの表象があるからこそヘビよりもずっと柔軟な狩りができるのだ。