>>625
コンピュータで扱える情報は物理的には電圧の高い低い、あるいは磁気のあるなしといった、
人間にとっては無意味なものでしかありません。
しかしこれを例えば「電圧が高ければYES、電圧が低ければNO」とか、
「磁気があれば1、磁気がなければ0」といったふうに、人間が歴史的に使ってきたシンボルに
対応させることによって、人間に取って有意味な情報を表現するものとして扱うことができます。
このままでは二者択一の情報(例えば1か0)しか表現できないわけですが、
二者択一をふたつ並べれば四者択一の情報が表現できます。
例えば「磁気があると磁気があるが並んでいたら東」「磁気があると磁気がないが並んでいたら西」
「磁気がないと磁気があるが並んでいたら南」「磁気がないと磁気がないが並んでいたら北」とします。
これで「東か西か南か北」という四者択一を表現することができました。
これを拡大していって、「磁気のあるなしの並び」と「アルファベット26文字の表」を対応させたら、
コンピュータでアルファベットを表現できるようになります。
この場合二十六者択一が表現できれば、アルファベットの文字表と対応させることが可能です。
「磁気のあるなしの並び」がふたつで四者択一、みっつだと八者択一、よっつだと十六者択一、さらに
いつつ並べたときに三十二者択一となって、はじめて26をこえることがわかります。
実際には、人間にとって有意味な情報を構成するにはアルファベット26文字では十分ではなく、
大文字小文字の区別や、数字や、コンマやピリオドなどの記号や、スペースや改行等の書式情報も必要なため、
それらをふくめた対応表を作成し、これを「磁気のあるなしの並び」に対応させています。
この場合の「磁気のあるなしの並び」はやっつで、百二十八者択一になっています。