1983年、東京都立川市で起きた事件です。

東京都立川市で7月27日未明、トラックに人がひかれ、
連れ去られる事件があったことが4日明らかになった。
東京・立川署は目撃証言がしっかりしていることから
重大事件に発展する疑いが濃いとみて、警視庁の応援で捜査を始めた。

事件が起きたのは、27日午前3時半ごろ、立川市一番町6の4の
都道交差点で、近くに住む主婦が「ドスン」という物音で目を覚まし、
2階の窓から外を見ると、青っぽい小型トラックが交差点の角に停止していた。
車から出て来た若い男が、路上に倒れていた人に
「大丈夫か。立てるか」と声をかけ抱え上げて荷台に乗せた。
「痛い、痛い」と甲高い声が聞こえトラックはライトを消して走り去った、という。

また、現場を通りかかったトラック運転手によると、
倒れていたのは「赤い上着に紺のジーパン姿の若い女性」で、
被害者を荷台に乗せていた男は「30歳くらいで身長170センチ、
白半ソデに作業ズボン姿」だったという。

同署は事故の衝撃音が大きかったため、被害者は大怪我を負ったとみている。
「はねて連れ去る? 〜 立川で不審なトラック」 (『毎日新聞』 1983年8月5日 p. 23)