大味なダメージ調整を誤魔化すための手段ではなく、
逆転の発想で、瀕死状態をゲームの肝に置いてしまうのはどうだろうか。


PCは、受けたダメージによって、通常→瀕死→死亡 の順に変化する。
通常状態の時に大ダメージを受けても、瀕死状態に遷移するだけでいきなり死亡はしない。(もちろん例外はあり)

「瀕死状態」をゲームタームとして用意することで、ユーザに明確な駆け引きを提示できる。
瀕死だけど続けるか、一度退いて戦力を整えるか。
もちろん従来の方法でも十分に可能だけど、その部分を明確にするってことね。

瀕死状態で戦線に立つっていうのは大きな危険を伴うから、それが難易度低下に繋がるというわけでもないと思う。
また、明確な基準(瀕死状態)があれば、そのタイミングでパワーアップなんて演出も作りやすいのではないだろうか。


とあるゲームでは、この方式が効果的に使われていた。
瀕死状態になると、PCは毒が効かない、魔法がMP消費ナシで使える、瀕死状態専用のスキルが使用可能など、かなりパワーアップする。
しかし、それと同時に、特別な方法以外ではHPが回復できないというリスキーな状態にもなる。

このおかげで、
HPが低く回復魔法や防御魔法が整っていない低レベル時には、「瀕死になってからが本当の戦い」的な印象になり、
逆に高レベル時は、「いかにして瀕死にならないよう戦うか」という全く別のゲームになっていた。