>>535に捧ぐ

『イース』の地形データっていうのはけっこうパワーにまかせて
作っちゃったりしたんですけど、たとえば"木"ひとつを考えてみても、
2キャラクタ使っていて、右側が光っていて左側が暗く描かれています。
で、木のてっぺんのパーツには、木・平地・砂地・水辺のそれぞれに
さしかかっている物があるんですが、木にさしかかっている場合は、
うしろの木の明るいほうに面している物と暗い方に面している物の
2パターンがあるんです。
結局木のパターンだけで16種類も描いたわけなんですが、マッパー
(マップを実際に作っていく人)がどれがどれだかわからなくて、
適当にやっちゃったみたいですね、ハッハ。

そうそう、それでマッパーの倉田氏が苦肉の策として作ったものに、
"自動植林プログラム"というものがあるんですが、木のてっぺんをPUT
したときに下のキャラクターを見て、合成してグラフィック化して
くれるという、聞いて見ると非常に便利そうなプログラムなんです。
ただ、そのプログラムは一度学習させなければいけないんで、すべての
条件をおぼえさせるのに非常に時間がかかりました。
まあ、いわばちょっとした人工知能プログラムとでも言いましょうか。
結局トータルで300以上のデータを登録したわけなんですが、野原の
上のほうの森なんかは、すべてこのプログラムで作られたものなんですよ。