「勝率5割だ」。年間10戦あるうち、半分の5勝を挙げる。
世界のF3000級のレースではトップクラスのFニッポン。
いくら虎之介がF1帰りとはいえ、半分を勝つのは難しいのではないか―が、
当時の関係者の一致した意見。
中嶋総監督も実は笑いながら、冗談まじりでこの数字を口にしていたのだ。
ところが、虎之介は6戦にして軽々とこの目標をクリア。
勝率は5割どころか、実に8割超。
もてぎを前に、早くも年間王座に王手をかけた。