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2021年08月31日09時19分

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31日、カブールで、アフガニスタン駐留米軍の撤収を受けて打ち上げられた祝砲(AFP時事)




 【ニューデリー時事】アフガニスタン駐留米軍が撤収を完了したことを受け、イスラム主義組織タリバンの幹部は31日、ツイッターで「20年に及ぶ占領が終わった。われわれは歴史をつくった」と投稿し、勝ち誇った。ムジャヒド報道担当者も「われわれの国が完全な独立を勝ち取った。神に感謝」とツイッターで喜びをあらわにした。


 首都カブールでは、撤収を祝うタリバン戦闘員らが空に向けて何度も銃を発射する音があちこちで鳴り響いた。地元記者によると、流れ弾に当たったとみられる市民を搬送する救急車なども見られた。
 一方、市民からは米軍撤収でタリバンの行動に歯止めが効かなくなることを恐れる声が上がっている。タリバンは8月15日にカブールを制圧後、都市部を中心に住居を1軒1軒回り、外国軍やメディアへの協力者を探している。
 2017年から米軍のために働いていたというカブール在住の男性(31)は、「米国は連れ出してくれなかった。必死に連絡を取ろうとしたが、誰も反応してくれない。私は危険な状態にある」と訴えた。欧米諸国の大使館で働いていた男性(29)も「タリバンに見つかったら殺されるかもしれない。カブール市内のあちこちの知人の家を転々としている」と語った。