戸塚は今回、国連欧州本部で日本人と話した際、慰安婦の「20万人」
説について「根拠は荒船発言だ」と語った。

 「荒船発言」とは、65年の日韓基本条約締結後、当時の衆院議員、
荒船清十郎が埼玉県の選挙区での会合で「第二次大戦中、朝鮮の慰安婦が
14万5千人死んでいる。日本の軍人がやり殺してしまったのだ」と語った
ことを指す。
 戸塚は「相当根拠がある。当時の(荒船の)講演録を持っている」と自信に
満ちた様子で話したという。荒船発言は、マクドゥーガル報告書でも利用され
「強姦所での性奴隷制を20万以上の女性に強制した」との記述につながった。

 だが、荒船の発言は根拠のないものだった。現代史家の秦郁彦の検証によると
慰安婦の総数は2万〜2万数千人でありうち朝鮮人は2割程度だったという。

 96年に人権委員会に出されたクマラスワミ報告書や、マクドゥーガル
報告書といった文書の位置づけについて、国連人権小委員会の委員を務めた
国際法学者の横田洋三は「国連機関である人権委員会、あるいは人権小委員会が
審議するための材料を提供するもので、国連の立場を示す文書ではない」と
話す。

 その上で「NGOが世論に訴えて日本政府への批判を強めるための一つの材料
として使われたといえる」と指摘した。産経新聞
http://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/140727/plt14072713300005-n4.html