北またミサイル発射 制裁解除の日本、対応甘く
2014年7月10日 朝刊

 北朝鮮が先月末から弾道ミサイルの発射を繰り返していることが日本政府を
苦境に追い込んでいる。北朝鮮が拉致被害者らの再調査を「かつてない態勢」
(安倍晋三首相)で開始したと高く評価し、日本独自の制裁の一部を解除
したばかりだからだ。日本政府の甘い対応が今後、北朝鮮の挑発をエスカレート
させる危険性もある。 (編集委員・五味洋治)

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は九日の記者会見で、北朝鮮が同日複数の
弾道ミサイルを発射したことについて、国連安全保障理事会決議違反であり、
北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議したと語ったものの、北朝鮮への直接の
批判は極力控えた。逆に「北朝鮮の(拉致被害者らに関する)調査の進捗
(しんちょく)を見極める立場に変わりはない」と、日朝協議に影響はないとの
考えを強調した。

 北朝鮮は八月に予定される米韓合同軍事演習をにらみ、行動をエスカレート
させることも予想されるが、菅氏は「仮定のことに、政府としては答えるべき
ではない」と述べただけだった。

 これまで安倍政権は北朝鮮に対して格段に強い姿勢で臨んできた。今回解除
された日本独自の制裁は、核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮への制裁として
実施されたものだ。

 しかし、約半年間の協議を経て、北朝鮮側が拉致被害者を含む日本人に対する
包括的な再調査に乗り出すことを約束。安倍政権は「制裁解除は時期尚早」
との批判がある中、今月一日、あえて人的往来や送金規制の解除と人道目的
による北朝鮮船籍の入港許可に踏み切った事情がある。
 北朝鮮が進めている再調査の最初の結果は夏の終わりから秋の初めにかけて
日本側に報告されるが、この間、北朝鮮がどんな行動に出るかは予測がつかない。
 核実験や、長距離弾道ミサイルを発射する事態になれば、北朝鮮との
「対話路線」の軌道修正を迫られる可能性がある。東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014071002000140.html

〈(`・ω・`)〉Ψ<東京中日新聞…おまえアホだろ