[バチカン 8日 ロイター]
バチカンは聖なる地であると同時に、ある意味世界有数の犯罪都市なのかもしれない。
土曜日に発表された統計によれば、バチカン市内で起こった犯罪の90%強は…というより
むしろほとんど全ては、コソ泥、スリ、公共物の汚損といったもので、
ほとんどの犯人は処罰を受けていないのが現状だ。

犯罪の大部分は、サンピエトロ広場、バシリカ聖堂、バチカン博物館といった場所で
観光客相手に行われている。
バチカンで司法大臣に当たるニコラ・ピカルディが土曜日の司法年開会式典で
明らかにしたところによれば、犯人の90%以上は特定できていないか発見されていないという。
バチカン市国は、ローマ市に囲まれたわずか108エーカー(0.44平方メートル)の主権都市だが、
多くの犯罪者が年間1800万人の巡礼者や観光客の中に紛れて姿を消してしまう。

取り押さえられた人の多くは、外国人に対するお役所的な対応のせいで
告訴をされることはほとんどない。
また、バチカン市国の人口およそ500人に対し、観光客が1800万人と遥かに多い。
そのため、一人当たりに発生する犯罪率が世界でも最も高い106%になっているのだろう。

そして、もしもコソ泥がカトリック教徒で、
巡礼者にスリをした後で良心の呵責に耐えられなくなったら、
バシリカ聖堂で一日中かけて司祭に懺悔をすればよいのだ。

引用元
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081105217569.html