フライパンの材質別特徴

●テフロン加工等、樹脂加工アルミベースフライパン
アルミベースで表面加工により食材がくっつきにくく、温度や油脂の種類・量が自由に設定でき、
たいていの調理法に対応できる。家庭でもプロでも今や主力のフライパン。
寿命が短いのがデメリット。最高250℃程度まで使えるが、高温は寿命を縮めるので200℃強くらい
までにした方が良い。基材のアルミが薄いと表面の熱ムラが発生しやすく表面加工を早く傷める
原因にもなる。厚みがあると、寿命ものびるうえ、火の当たりがやわらかくなる。

●鉄フライパン
1.6o厚前後の鉄板を加工したフライパン。鋳鉄のものもある。高温に焼いて黒錆(四酸化三鉄)を
表面につけて使用する。販売時には防錆のためラッカーやシリコンで塗装されていることが多い。
使用時には一度200℃以上に予熱してから油をなじませる必要がある。熱伝導は中庸、油なじみは
比較的よく、高温にも強い。酸で簡単に黒錆がはがれてしまうため、酢やトマトなどを使う料理には
注意が必要である。
的確な手入れをしないと、料理を不味くしたりフライパンを痛める原因になる。「一生モノ」などと
よくいわれるが、変形させて使えなくなることも少なくない。ポワレ等、塊の食材を置いて調理する
場合は厚手がよく、炒め調理には薄手がよい。

●アルミフライパン
表面加工のないアルミフライパン。3-4o厚程度で共柄のプロ仕様のものが多い。
アルミは熱伝導がよく、温度が上がりにくいため、熱ムラが少ない材質。表面はくっつきやすく、酸や
アルカリに弱く、味移りも出やすいため、使いやすい材質とはいえない。イタリア料理店では大半が
樹脂加工フライパンに置き換わったものの、いまだかなり使われている。ソテーでは大量に油脂を
使うことが多いためくっつきやすさもあまり問題にはならず、料理の色の見やすい白っぽい色彩や、
軽くて丈夫で安価というメリットもあって、今でも使われている。