■ザワークラウトから発生する気泡は炭酸ガス

ザワークラウトを漬けている途中で盛んに気泡が出る時期があるのに気づく。
ある時期を過ぎると気泡発生の勢いは弱まり、止まってしまう。
これは3種類の乳酸菌の乳酸発酵の違いによって生じているようだ。
ヘテロとホモ。

(A)メセンテロイデス菌 −−− ヘテロ乳酸発酵 (乳酸+アルコール+二酸化炭素)
(B)ブレビス菌      −−− ヘテロ乳酸発酵 (乳酸+アルコール+二酸化炭素)
(C)プランタラム菌   −−− ホモ乳酸発酵 (乳酸のみ)

発酵前半で(A)(B)が活躍している時期に二酸化炭素が発生する。
発酵後半で(C)が優勢になると二酸化炭素の発生が止まる。

乳酸菌の変化をみると(A)のピークが二酸化炭素の発生ピークになるのが分る。
二酸化炭素が発生している時期は同時にアルコールも産生しているので、よく言われる
ビールが腐った匂いというのはこのアルコールによるものと思われる。
発酵後半は(C)が乳酸のみをひたすら産生するので静かに酸っぱさだけが増加していく。
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■ザワークラウトの漬込み日数

温度(℃)  完成〜完熟(日)
−−−−−−−−−−−−
  35     2 〜 3
  30     2 〜 4
−−−−−−−−−−−−
  25     3 〜 6
  20     5 〜 8
−−−−−−−−−−−−
  15     8 〜13
  12    12 〜20
  10    20 〜33
−−−−−−−−−−−−
   9    30 〜50
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*塩はキャベツの1.2〜2.0%
*完成は最終発酵の乳酸菌数が最大となった状態(若干若く感じる)
*完熟は酸味のバランスがとれ最も美味しい状態(完熟後は酸味過多)