三菱ケミカルホールディングスは年内に、大手ゼネコンと共同でオフィスビルの窓を使った太陽光発電の実証試験を始める。

厚さ1ミリメートル以下と薄い上、軽量で光を透過するシースルー型の有機薄膜太陽電池を活用。高層ビルの窓などに貼れば
採光しながら発電できるため、25階建てのビルの場合で年間数千万円分の電力コスト削減につながる。

 開発を担当する三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱化学が、大手ゼネコンと有機薄膜太陽電池の色彩やデザインなどを検討し、
年内に実証を始めるめどをつけた。

 シースルー型有機薄膜太陽電池は光を電気に変えるエネルギー変換効率が約5%。

北面以外のビル窓に設置すれば、25階建ての高層ビルで一般家庭約200軒分の電力を発電できる。
ピーク時の最大需要電力を削減できるため、電気料金の低減も見込める。