日本のソーラーパネルメーカー(日本人に比較的知られている老舗メーカー)が潰れていない理由は何か。

単に資本蓄積の有無の問題だと思う。
10年前の市場をみると、日本のソーラーパネルメーカーが世界市場を席巻していた。市場そのものが小さかった事もあるが、
欧州でのFIT導入を契機に急拡大する市場目指して雨後の筍の様にソーラーパネルベンチャーが芽を伸ばした。急拡大の為に、資本蓄積が追いつかず、その大半は借入金で賄われた。
確かに市場は急拡大したが、それ以上に膨大な数のベンチャー企業が生産能力を拡大した為に製品がダブつき価格競争に突入。
過当競争の末、続々と競争に敗れるベンチャーが続出。もっとも、ベンチャー企業とはそのような宿命を帯びている。
最後に生き残った数社が市場を支配する事になる。
このベンチャー企業同志の過当競争による倒産の羅列を、太陽光発電そのものを否定する根拠には出来ない。やがて巨大な資本が破綻した生産設備を破格で買い叩き、製造原価+アルファで十分に採算の合うビジネスモデルを確立する。
製造設備がタダみたいな金額で手にはいるのだ。当然の帰結だと思わないか?

結果として、無理な値下げではなく、十分に利の取れる低価格ソーラーパネルが流通する様になり、メガソーラーだけでなく、個人が自宅使用の足しにする目的で十分に採算の取れる家庭用ソーラーパネルが普及し出す。

数多のベンチャー企業の屍の上に、価格のこなれた、消費者に魅力のあるソーラーパネルが初めて流通する事が叶うと言う訳。

株やってて(商売やってて)需給関係が一番大事だとわかる人にはわかる理屈。