計画では15年度から実証炉、実用炉巨大新型炉「ツインプラント」が30年
但し、いきなり実用規模を作る可能性が有り

「もんじゅ」の後継、巨大ナトリウム冷却炉
2006年03月30日13時10分
 細長く、コンパクトにした新型高速増殖炉のイメージ図=日本原子力研究開発機構提供 TKY200603300216.jpg
 日本原子力研究開発機構は30日、高速増殖炉の将来像として、「もんじゅ」と同じプルトニウムを燃料に、
ナトリウムを冷却材にして、大規模で経済性に優れた150万キロワット級の蒸気発生器を二つ並べた
巨大新型炉「ツインプラント」に絞って開発を進めるべきだとする報告書をまとめ、文部科学省の分科会に報告した。
 01年度から5年間かけて実施した「実用化戦略調査研究フェーズ」の成果としてまとめた。
もんじゅ事故の経験も踏まえ、配管や伝熱管を二重化し、距離も短くして原子炉容器をコンパクトにする。
発電用エネルギーは150万キロワット級の蒸気発生器を二つ並べるツインプラントで得る。
 もんじゅは着工から20年経過、設計自体が経済的に見合わなくなった。
報告書は、もんじゅでナトリウム取り扱い技術の研究を進め、
15年度ごろから実証試験施設の建設につなげるとしている。
 経産省が昨年末、実用規模の新型炉を30年ごろに造る構想を固めたが、
報告書は小規模炉で実証して実用炉をめざすか、いきなり実用規模を造るか明確にしなかった。