竹発電◇山にぎわい
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総事業費は、約2億3500万円。竹を粉や直径約3センチのチップにし、高温の蒸気で
蒸すことで発生するガスを燃やして発電する。約40キロの竹で毎時20キロワットの発
電が可能で、7月末の完成後には、一般家庭10世帯分の電気が生まれる予定だ。
CO2排出量は、竹が育つ際に吸収する量とほぼ同じと考えられるので環境への負担も少ないという。
 同市は林業の担い手が減ったため、山の手入れが行き届かず竹が繁殖。市内の山林の
約5%が竹林に覆われ、府内の竹林の1割を占めている。竹は土地の保水力を奪うため
土砂災害の危険が増しており、市は頭を悩ませていた。
 そこで、目を付けたのが長崎総合科学大学などが開発した発電施設「農林バイオマス
3号機」。木材や竹を燃料に発電する施設で、小型だがコストが低いことが財政悪化に
悩む市にはぴったりだった。昨年4月、施設を導入して「バイオマスタウン構想」を打ち上げた。
 施設では、発電のほかに自動車燃料になるメタノールも生産でき、竹の燃えかすは肥料
にもなる。さらに抗菌作用が強い竹を粉にして樹脂に混ぜ、食器や家具などを作る構想もある。