http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=29904250

核の番人と言われる、国際原子力機関 ( IAEA ) の前事務局長でスイス人のブルーノ・ペイヨ氏は、
福島第一原発が過去に指摘された欠陥をまったく改善していなかったことに怒りを覚えるという。

こうした過ちから、ペイヨ氏は世界のすべての原発が例外なく検証されるべきだと訴える。

swissinfo.ch : 米エネルギー省のペーター・ライヨンズ原子力担当次官補代行は3月29日に、
上院議会で「福島第一原発はゆっくりと復旧している」と報告しましたが、あなたの評価はどうですか。

ペイヨ : 「ゆっくりと復旧」という表現は楽観的すぎる。大量の放射能が漏出しており、作業が困難になっている。
幾つかの原子炉では冷却に成功しているようだが、炉心の溶融が進んでおり、放射能もここから漏れている。

もし、2号機の炉心の溶融が進み、金属製の原子炉圧力容器と共に溶けた高熱のマグマ状のものが下降して格納容器も破壊した場合、
その下のコンクリートの土台はそれに耐えられるようには設計されていない。
だが、もし冷却が続けられ、水が十分に補充され続ければ、希望はある。

重要なことは、燃料棒が溶融したものを圧力容器の中に封じ込め続けることだ。