住宅版エコポイント 戸建て新築で30万円相当 家庭部門のCO2削減を加速
http://www.sankeibiz.jp/business/news/091225/bsc0912250505007-n1.htm

 地球温暖化対策で、家庭からの二酸化炭素(CO2)排出削減を促す「住宅版エコポイント」の
概要が24日、発表された。住宅の断熱性能を高めて冷暖房のエネルギー消費を抑えることなどが狙い。
産業部門に比べて家庭部門の排出削減は遅れ気味で、すでに運用している家電製品対象の
エコポイント制度と合わせ、排出削減が加速すると期待される。

 政府が発表した概要では、省エネ効果の高い住宅の新築は今月8日以降、改修は来年1月1日以降に
着工したものが対象になる。戸建て新築住宅で30万円相当のポイント付与を検討しており、
マイホーム購入を考える人には大きな魅力だ。

 住宅版エコポイントは、二重サッシや断熱壁を導入する改修、一定の省エネ基準を満たした
新築住宅にポイントを付与する。また、断熱改修と併せて手すりの設置などバリアフリー改修を
行った場合も、追加でポイントの対象になる。

 ポイントの交換商品はこれから募集するが、全国で使える商品券やプリペイドカード、
地域産品など、すでに実施されている家電エコポイントと同様のものになる見通しだ。

 家電版に比べてポイントが高額になるため、国土交通省は、改修の際に、
同時に行う別の改修工事などにもポイントを使えるようにすることも検討している。

 家庭部門からのCO2排出量は、2008年度で1億7200万トンで、日本の
全排出量12億1600万トンの約14%を占める。産業部門の約35%に比べて小さいが、
1990年よりも34.7%増加している。2020年までに90年比25%削減するという
日本政府の目標を実現するためには、相当の削減努力が求められる。