COP15 技術特許で対立
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014369751000.html

デンマークで開かれている温暖化対策を話し合う国連の会議、COP15は、先進国から発展途上国への
環境対策に関する技術の支援についての協議で、途上国側が先進国が持つ技術の特許を無料で
開放することなどを求め、知的財産の保護は欠かせないとする先進国側と厳しく対立しています。

COP15では、途上国の温室効果ガスの排出削減を支援するために、先進国の技術を途上国に
移転する方法やルールについても話し合われています。11日の協議で、途上国側は、先進国の
進んだ技術を自由に使えるようにすべきだとして、
▽先進国の企業が環境技術の特許を無償で提供することや▽新たな技術には特許をつけないよう
求めました。これに対して先進国側は、企業が開発した技術の保護を放棄することなどはありえない
と強く反発し、議論は平行線に終わりました。この問題について中国の代表は、この日、「特許の
問題が技術移転を妨げてはならない」と述べましたが、先進国側は、途上国側が温暖化対策だけでは
なく、経済成長のために技術を利用しようとしているのではないかと警戒しています。
日本政府代表団の本部和彦次長は「特許がそのまま途上国の企業に渡されることになれば、
先進国の企業が技術開発の意欲を失ってしまうし、日本の成長にも大きな障害になる」と述べ、
途上国側の要求は受け入れられないという姿勢をあらためて強調しました。