関西企業 逆風下で強み
http://www.sankei-kansai.com/2009/05/16/20090516-009870.php

関西企業の平成21年3月期決算の発表も15日、ピークを迎えた。
景気低迷の逆風下で、各社は軒並み苦戦を強いられているが、
関西企業ならではの強みを発揮して、他社に先駆けて積極投資に乗り出したり、
業績回復の手応えをつかんだりした企業もある。
特色のある関西企業の共通項を探ると、「脱自動車」「太陽電池」「キャッシュリッチ」などのキーワードが見えてくる。

関西経済の牽引(けんいん)役である電機の21年3月期の業績は大きく落ち込み、
すそ野産業のダメージも大きかった。
それでも、「関西は自動車関係が少ない分、業績の押し下げ圧力は小さかった」
(荒木秀之・りそな総合研究所主任研究員)とみられる。

大阪府立産業開発研究所の18年のデータによると、全国では製造品出荷額の19%を
輸送用機械器具製造業が占めるが、大阪府の場合は4・8%にとどまっている。

22年3月期の関西企業の業績は、「脱自動車」の構図がもっと鮮明になりそうだ。
トヨタ自動車が8500億円の営業赤字を見込んで業績回復の見通しが立たないのに対し、
パナソニック、シャープ、三洋電機の家電3社がそろって営業黒字(250億?750億円)を予想したためだ。