成田着の米国便で機内検疫、係官不足の懸念…新型インフル
4月28日15時11分配信 読売新聞

新型インフルエンザの発生宣言に伴って、成田空港では28日、近年例を見ない大規模な機内検疫が始まり、
午後1時過ぎに到着した米アトランタ便には、マスクをつけた検疫官7人が乗り込んだ。

機内検疫の対象が国際航空便の主要路線である米国便にまで広がったことについて「検疫官の数が足りるのか」と不安視する見方も出ている。

政府の行動計画では、新型インフルエンザの発生国から航空機が到着する空港を成田など4空港に集約することになっているため、職員を全国の検疫所から集めることは織り込み済み。
成田空港には、東京と横浜の各検疫所から計約40人の職員を派遣し、国立国際医療センターからも医師2人を応援に向かわせた。

ただし、米国からの航空便は週4便のメキシコ便に比べ、週に242便に上り、負担は大きい。
舛添厚労相は28日朝の記者会見で「検疫官は専門的な知識と能力が必要。急に増やすわけにはいかない」と応援派遣の限界を口にした。
担当職員も「人手は現在、なんとかやりくり出来ている状態。これ以上、発生国が増えるとどうなるか」と話した。
航空会社からも「検疫がスムーズに行かないと、お客様を機内で長時間待たせることになるのではないか」と懸念する声が出ている。 最終更新:4月28日15時11分