<柏崎刈羽原発>78機器で「異常あり」 東電報告書案
8月27日20時55分配信 毎日新聞

東京電力は27日、昨年7月の新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発7号機の設備点検報告書案を経済産業省の調査会に提出した。
約1360機器のうち主要機器を含む88%の点検を終え、78機器を「異常あり」と判定した。
しかし、放射能漏れにつながる安全上重要な設備の異常は、地震では起きなかったと結論づけた。

報告書案によると、地震が原因と考えられる異常は蒸気タービンの翼の接触痕や変形、燃料取り換え機のボルトの折損など、29機器で確認された。
うち9機器は交換などの対策が必要とした。
残る49機器の異常は施工不良や運転による劣化など、地震以外が原因としている。
原子炉圧力容器を固定するボルトの一部で固定力が弱まっていたほか、非常用発電機の基礎コンクリートでひび割れが見つかるなど、安全上重要な設備で問題点が見つかったが、
強度などに影響はなく、重大な損傷は確認されていないとしている。
運転再開に向けて、同原発1〜6号機でも同様の点検をしており、今後、報告書案をまとめていく。【山田大輔】