今までの電力供給と電力需要の関係は割とシンプルだった。

・田舎の大規模の原子力、火力、水力で集中的に発電したものを、
 主に都会に送って使用する。
・発電量はほぼすべて人間側でコントロールが出来、計画的に進められた。
・消費量は、昼と夜の差が大きく、毎年のパターンから予測をする。
・発電量と消費量の差は、主に火力発電の出力を変えることで調整する。

ところがこれからはそう簡単にはいかなくなる。

・発電は太陽光、風力、小規模水力、地熱などで至るところで分散して発電される。
・発電量は、天候に大きく左右される。
・消費量は、昼と夜の差が縮まり、毎年のパターンから予測をする。
・発電量と消費量の差を、火力発電で調整することは徐々に出来なくなり、
 その代わり揚水、ダム水力、地熱、NAS電池、電気自動車、燃料電池などで調整することになる。

現在、調整役(ミドル電源)の火力が60%近く締めてるところを、
最終的には0に近づけていく必要があるので、ありとあらゆる手段を使って、
調整力を作り出さなければいけない。