県営林道2路線 年度内着工見送りへ
12月8日10時5分配信 琉球新報

県がヤンバルの森で進める林道事業で、費用対効果算定に用いる基礎資料を所有していなかった問題について、
9月ごろに予定していた県営林道2路線の年度内着工が見送られる公算が高いことが7日分かった。
比嘉俊昭県農林水産部長は同日の県議会一般質問で、農水部内と森林緑地課にそれぞれ設置した作業部会で費用対効果の再計算を実施していると説明。
再計算の結果は国とも調整した上で、来年2月中旬にも予定される県公共事業評価監視委員会に諮問するほか、県議会の理解を得る考えで
「それまでの間、林道工事の着手を見合わせる」との基本方針を説明した。
県森林緑地課は、公共事業評価監視委員会の具体的な審議日程が確定していないことから、年度内着工は「見通しは立っておらず、厳しい状況だ」としている。
本年度は県営林道事業として伊江I号支線(国頭村)、伊江原支線(同)、市町村営林道として吉波山線(同)、喜如嘉線(大宜味村)の4路線が計画されているが未着工となっている。
一方、比嘉部長は今後の新たな林道建設について「自然環境との調和を図る必要があると考えており、ゾーニングの実施など地元住民や県民、関係者等との合意形成を進めていきたい」との基本姿勢を表明した。
新垣清涼氏(社大・結)、前田政明氏(共産)に答えた。 最終更新:12月8日10時5分