八ッ場ダム建設、280億円示される 公共事業費はほぼ満額−−財務省原案 /群馬

 ◇05年度一般会計・財務省原案
 20日内示された05年度一般会計予算案の財務省原案で、県内関係では建設中の
八ッ場ダム(長野原町)が今年度より83億5000万円の大幅増で280億円が示
された。昨年、事業中止が決まった戸倉ダム(片品村)、事業が凍結された倉渕ダム
(倉渕村)、増田川ダム(松井田町)はすべて満額内示で、県は「公共事業費が削減
される厳しい中、ほぼ満額に近い数字で、事業進ちょくに影響はなさそうだ」として
いる。
 八ッ場ダムは11月、買収対象となる全地域の住民側と国が補償基準で合意し、来年
度から用地買収や道路の付け替え工事などが一気に進むとあって300億円を要求。満
額ではなかったが、県特定ダム対策課は「今年度より大幅な伸びで、ある程度要求通り
に事業を進められるのでは」と話す。ただし、差額の20億円分が住民の生活再建にし
わ寄せがいく可能性もあるとして「生活再建をしっかりやってもらえるように要望した
い」としている。
 また、戸倉ダムは今年度より5億5000万円少ない2億7000万円の内示で、未完
成の付け替え道路の工事などが行われる。倉渕ダムは今年度比5000万円減の3000万
円で猛きん類の調査などを、増田川ダムは今年度とほぼ同じ9500万円で地質調査など
を、それぞれ実施する。
 一方、高速道路では国全体で日本道路公団関係8250億円の要求に対し、8000億
円の内示で、今年度比660億円減。県道路整備課は「このうち北関東自動車道にいくら
つくのか、現時点では全く予測がつかない」と懸念している。
 小寺弘之知事は「厳しい財政状況の下で改革が先送りされた感がある。北関東自動車道
の早期建設や戸倉ダム中止にかかる地域振興対策などをこれからも強く国へ働きかけたい」
とコメントした。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041221-00000071-mailo-l10

本当にダムが必要なのか?